「読唇術?」
「お前、口動かしたか?」
「いや?」
「バカだろ、お前」
「よく言われる」
テストでは悪い点数取った事無いけど、よく言われるんだよね。
何でだろ?
小学生だからかな。
まあ、今でも言われているけど。
「まあ読唇術を知っていた事には驚いたがな。
俺の能力は読心術の方だ。
能力名は『telepathy』。
受信も送信も出来る」
「へー。なかなかに大変そうなやつだね。
自分でオンオフ出来るの?」
「不安定ながらもある程度は出来るさ。
昔は酷かったがな」
「そっか。
ごめんね」
「何故お前があやまる?」
「んー、まあ色々有る訳よ。
あ、あれが駅かな」
住宅街を抜けると、寂れた感じのボロい建物が見えた。
駅の名前が書かれた看板はとれかけ、今にも落ちそうだ。
数年前も酷い有り様だったけど、そんなに変わりない所を見ると、利用者がいないのだろう。
そんな感じなのだから無人駅な訳で、人がいない。
自転車のスタンドを蹴って立たせ、尋ねる。
「本当にここにいるの?」
「の筈なんだがな……。
一つ駅間違えたか?」
「知らないよ、そんなの。
聞いてみたら?」
「どうやってだ」