婦人科受診
2008.11.12(水)
私はまだ卵巣嚢腫だと信じ込んでいた。
だから今日の診察で、これからどんな処置をして、手術をいつ頃にするとか決めるだけだと思ってた。
診察室に入ると、若くて綺麗な女医さん。
女医さんで良かったと思った。
受診するまでの経緯を話して、次は内診とエコー検査。
そして再び診察室に戻ると、何の躊躇もなく、「癌に間違いないですね」と。
えっ?今何て言った?
癌?私が?何で?嘘でしょ?
頭の中はパニック状態だった。
涙が自然と溢れてくる。
その後も説明は続き、最後に「今日入院出来る?」と聞かれ、私は「はい」とだけ答えた。
程なく病棟に案内されたのだが、私は何を思ったのか一度自宅に戻りたいと言い、帰宅させてもらったのだ。
誰も居ない部屋でボーッとして、飼っていた猫を抱き締めて…
少し心を落ち着かせて…
病院に戻るまでどのくらい時間が経っていたか分からないが、とりあえず再び病院に戻った。
こんなに簡単にあっさりと癌告知をされ、私の思い込みと変な自信は一瞬で消え去り、私の入院生活、闘病生活が始まったのでした。
総合病院受診
2008.11.10(月)
私の住んでいる地域では一番大きい総合病院だ。
紹介状を持って総合案内へ行くと、総合診療科という所に回された。
採血、検尿、心電図、CTと、検査だらけ。
一つ一つ待ち時間も長く、ヘトヘトになった。
最後にやっと診察室に呼ばれ、卵巣に腫瘍があるが、私はそちらの専門ではないので現時点で適当な事は言えないと。
なので婦人科に予約を入れておくので、明後日受診して下さいと。
まあ淡々と、それでも優しく話してくれた。
卵巣嚢腫だろうな。
切っちゃえばいいだけじゃん。
CT画像を見ながらの説明ではなかったので、どちらの卵巣にどのくらいの腫瘍があって、何リットルの腹水が溜まってるのかも全く分からない状態だったが、私はまだまだ呑気に考えていた。
病気のはじまり
2008年10月中旬頃からお腹が出てきた。
メタボだろう。
腹筋を鍛えればいい!
そんな風にしか思っていなかった。
が、次第に食べる事が苦しくなっていった。
家族にも、職場でも、友達にも、「最近妙にお腹が出てきて困っちゃった」
なんて冗談まじりに話してた。
11月に入り、お腹は相変わらず出たまま。
以前に増してパンパンになってきた様な…
食事は殆んど摂れてなかった。
医者に診てもらった方がいいかなと思い始める。
11月7日(金)
仕事の帰りに自宅近くの内科へ。
先生は私のお腹を見て「これは…」と、少し言葉を飲んだ。
エコー検査をしながら「MALICE さん、やっぱり水が溜まってるよ」
と。
水?なんじゃそりゃ!って感じにしか思わなかったが、何か大変な状態になっているという事は分かった。
紹介状を書いてもらい、週明けに総合病院を受診する事となった。
土日、自分なりに腹水について調べた。
が、癌かも?とは全く思わなかった。
うちは癌家系じゃない!という自信みたいなものがあったから。
とりあえず職場に電話をし、事情を話し、月曜日はお休みさせてもらう事にした。