〜Night22〜
ビールで乾杯した僕らは、コース料理(おまかせ?)に舌鼓を打つ。
大将がカウンター越しから、食べるペースを見計らいながら少しずつ料理を提供してくれるスタイルだ。
前菜から始まり、刺身や品良くカットされたヒレステーキetc.
ざっと1人、飲み物含めて推定2万くらいだろうか。
ビールの後は、サヤカの好きな壺入りの吉四六(麦焼酎)をロックで堪能した。
お酒も適度に入った頃には、すっかりリラックスした気分になり、話も弾む。
サヤカがサラッと暴露した「AVをやっている」発言は、やっぱり気になったが風俗同様に何か事情があるんじゃないかと思い、詮索するのはやめた。
サヤカがせっかく連れてきてくれた店で説教じみた話になるのも御免だ。
まぁ、そんな事は建前で話を聞いたところで上手く相談に乗れる自信がなかった。
そっちの世界の仕事事情や相場などは想像できないし、自分が生きてきた中での経験値では諭す事はできない。
それに今日のサヤカは、いつも以上にご機嫌でサヤカが楽しそうに話をしてくれる姿を見ると僕も嬉しくなった。
初めて会った時は、気怠そうにしていて笑った顔なんて殆ど見せなかったのに随分と仲良くなったもんだ。
結局、食事が終わる頃には2人で焼酎のボトルを2本空け、完全に出来上がっていた。
続く