私は急に、食欲旺盛な子どもになる。
といっても家でのことだ。
学校では大量に嘔吐できないので、
相変わらず、ほとんど何も口にしない日々が続いた。
その分余計に、食べたいという欲求は増していく。
学校にいる間は、早く家に帰ってあれを食べよう…と
妄想ばかりしていた。
お小遣いはすべて食べ物に費やされるようになった。
数千円のお小遣いはすぐになくなってしまう。
家にあるお菓子をあさるようになる。
お菓子を集めて部屋に持ち帰り、がつがつと食べる。
味なんて分からない。
むさぼるように食べ、トイレに直行する。
胃の中が空になると、また食べたくなる…その繰り返しである。
家族が寝静まった夜中に、食べたいという衝動に駆られて
どうしても我慢できなくなり、そっと起きて冷蔵庫をあさる。
すると、次の日もやらずにはいられない、
そして次も日も…。
食べていないとき、考えるのは食べ物のことばかり。
食べたい食べたい食べたい…
食べているときは、無心でただただ食べる。
私は、自分に制御が聞かなくなっていることに気づき始める。
怖くなる…が、こんなことを誰にも話せるはずがない。
衝動は、どんどん強くなり、過食の回数は増えていった。