スペイン忘備録 | Color Raiz

Color Raiz

Travis Japanへの愛を垂れ流してマス☆

今年も2週間スペインに行ってきた。

向こうで感じたことを忘れないように、久しぶりにブログを書いてみる。

 

昨年行って、現地に行かないとわからないことがたくさんあると知ったので、

今年も行くことにしたのだけど、毎年行くというのは私の財力ではなかなか大変である。

それでも少し無理すればなんとか行けるだけの稼ぎがあり、2週間休ませてくれる会社があり、

うらやみながらも送り出してくれるパートナーや家族、友人がいる。

そう考えると私は幸せだなと思った。

 

では今回感じたことを。

テーマ別に3つにまとめてみたぞい。

 

①街による違い

2週間のうち半分をセビージャで、5日間をへレス、2日間をカディスで過ごした今回の旅。

どこも過去に行ったことがあるけれど、改めて感じた違いについて。

 

セビージャはやはり都会というか、街も大きいし、フラメンコもファッションも食べ物もすべてレベルが高い。

なのでついつい欲張って朝から晩まで動き回ってしまい、寝不足でくたくたになっていた。

とりわけ今回はトリアーナの食の魅力にハマり、橋を渡って何度も通った。

日本食がまったく恋しくならないくらい、美味しいものがたくさん。

トリアーナは極上のフラメンコもある地域だけれど、

今回の旅ではfiestaには出会えなかった。これは本当に残念!

 

へレスは自分が一時期暮らした街でもあり、とにかく落ち着くところ。

こじんまりとしていてどこへでもすぐに行けるのも素敵だけど、

私にとってへレスが特別なのは街全体のフラメンコ度が高いから。

無料の催しをいろんなところでやっているのだけど、これタダでいいんですか?くらいの人がゴロゴロいる。

いわゆるアルティスタじゃない人の中にすごい人がゴロゴロいる。

(もちろん他の街でも街の名人みたいな人はいると思うけど)

まあとにかく、日本人の自分たちが少額ながらもお金を払ってもらってフラメンコしてることに混乱するくらいに、

金銭の絡まない上質なフラメンコ、コンパスがここにはあると改めて思った。

 

カディスも大好きな場所で、海沿いを歩くだけで気分が上がる。

カディスのフラメンコも好きだし、滞在中ちょうど某所でライブがあるとわかったので行ってみた。

ところがこれが不発。それはもう耐え切れず途中で退出するほど。

由緒ある場所なのでもうちょっとちゃんとしたものがみられると思っていたのだけど、

観光客向けに決して質が良いとは言えないものを披露していて、かなり残念。

ひとり5ユーロ払ってこれかぁ・・・と、へレスとの違いを感じてしまった。

 

そしてセビージャ滞在中、急遽モロンのferiaに行くことになった。

feriaは初体験で、真夜中の賑やかすぎる雰囲気にびっくりだったけれど、

友人のおかげでカセタに入れてもらうことができて、いい経験をさせてもらった。

そして同じペーニャでも、ブレリアを踊るときの雰囲気がへレスとはだいぶ違うなと思った。

モロンは私はやっぱりギターが好きかな。

 

②宗教観による違い

へレス滞在中の日曜日、特にすることもないので近くのサンミゲル教会に行ってみた。

ちょうど日曜礼拝の最中で、近所の人がたくさん来ていた。

邪魔をしないように後ろの方でその様子をみながら、

この国の人たちは信心深いなあ、日本人は今やほとんど無宗教だなあと思った。

その後も別の教会で祈りを捧げる人々や、カディスで賛美歌を練習する聖歌隊などをみて、

アンダルシアの人たちが他人に寛容なのは、

気候に加えてもしかしたらこの信仰心も関係あるのではないかと感じた。

日本人は(自分も含めて)他人に厳しい。他人に迷惑をかけること=悪である。

でも向こうにいると、イラつくという感覚がなくなる。

みんながみんなをゆるしている感じがする(あきらめもあるかな ^^;)。

この土地にはフラメンコに近づくためのいろんなヒントが詰まっている気がしていて、

またひとつ、そのヒントが増えたかもしれない。

 

③自分の課題

当たり前だけど、スペインにいると自分が日本人であることを意識する機会が多い。

日本人の中でも、割と開けているというか、欧米的な感覚を持っている人もいるのだけど、

とりあえず自分に関しては見た目も含め、コテコテの日本人である。

せめてなるべく笑顔でいるように心がけてるけど、なかなかオープンな感じは出ないらしく、

コミュニケーション時になんとなく壁を感じる。

というか、おそらく私が壁を作っているのだろう。

言葉が話せないことやなんやかんやで、無意識に気後れしているのだと思う。

話せなくてもガンガン行ける人が本当にうらやましい。

店員さんなんかはそれでもまだ大丈夫なのだけど、アルティスタと接するときが難しい。

スペイン語が話せれば全然違うだろうけど、こちらも苦手分野。。。

こういう性質の私はフラメンコ向いてないんだろうなとか、ついグダグダ考えたりして、

そんなとこまで日本人的だ。

今回いろんなレッスンを受ける中で、どの先生にも共通して言われたのが「下を向かない」だった。

気持ちも体も、上げていくこと。

気持ちを上げれば体が、体が上がれば気持ちが上がっていくってことだな。

 

そんなこんなで、今回もたっぷり歩いて食べて笑って感じた旅であった。

昨年と同じく、この偏った旅を一緒に楽しんでくれた友に感謝!

まだまだ探求は続くね☆