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Anon.のブログ

いずれ闇に消えるものなら
夢や記憶の欠片を拾い集めて
その色彩をガラス玉にどろりと流して
トンボ玉をいくつもつくろう

作 シェイクスピア(戯曲)


小さな花は香り立つが、雑草は無闇やたらと伸びるだけ。

グロスター公リチャードは、香りも放たず伸びもせず、ただのねじけた草だった。

生まれついての醜い容姿と不自由な足、松葉杖を突いて街路を歩けば犬まで吠え付き女にはもてない。権力を手にしてこの世を嘲笑し返す。その一念に取り憑かれたリチャードは、遠戚のヘンリー六世とその息子エドワードを殺し、さらに中傷をもって兄王エドワードと兄クラレンスの仲を割く。

クラレンスはエドワード王の誤解からロンドン塔に幽閉され、リチャードの放った刺客に殺される。リチャードは自ら手を下したエドワードの未亡人アンを甘言を弄して籠絡する。


病床にあったエドワード王は、クラレンス大赦の令状を発するが、クラレンスはそれよりも前にリチャードの刺客によって命を奪われていた。

クラレンスの死を知らされたエドワード王は悲しみに打ちひしがれて死んでしまう。

王の跡継ぎの王子が新王として即位することになる。

リチャードはそれを妨害するために、仲間のバッキンガム公と謀って、政敵のリヴァーズ卿、グレー卿、騎士トマス・ヴォーンを拘禁する。


リチャードとバッキンガム公は王子をロンドンに迎え、王子の弟・ヨーク公ともどもロンドン塔に幽閉し、先に拘禁したリヴァーズ卿、グレー卿、騎士トマス・ヴォーンは首を刎ねて殺す。

リチャードはヘイスティングス卿を仲間に引き入れようとするが、卿はリチャードの即位に反対したため、これも殺す。

バッキンガム公はロンドン市民を扇動してリチャードの即位を請願させる。リチャードはそれを受けて即位を宣言する。


リチャードは王位に就き、騎士ティレルを放ってロンドン塔に幽閉中の王子とヨーク公を扼殺させる。

バッキンガム公はリチャードの悪辣さに嫌気が差し、その下を逃れる。公の手引きで、フランスに亡命中のリッチモンド伯が挙兵、伯の艦隊がイギリスに迫る。それに呼応して、イギリス各地の貴族がリチャードに反旗を翻す。


リチャードは裏切り者のバッキンガム公を捕らえて殺す。

リチャードは死んだエドワード王の娘・エリザベスを妃にほしがる。そこで先に妃にしたアンが不要になったのでこれを殺し、エリザベスの母で同名のエリザベスに娘を妃にくれと長々とせがみ、同意を得ることに成功する。

リチャードに夫や息子を殺された女たちは、エリザベスといい、アンといい、リチャードを恨みながら、すぐ甘言に引っかかる。ヘンリー六世の未亡人・マーガレットだけが、ときどき黒い鴉のように人々の上に舞い降りて、呪いの言葉を吐いては飛び去る。

エリザベスの説得にかまけているうちにリッチモンド伯のリチャード包囲網は徐々に狭まる。馬を失ったリチャードはリッチモンド伯に追い詰められ、槍で頭を串刺しにされて殺される。リッチモンド伯は平和を宣言する。