前回のプロレス記事へ登場した推定60代半ばくらいのWさんと、その後しばらくはちょいちょいお会いする機会がありまして。そのたびにプロレスの話題が出るのです。それも国際プロレスの話題が(笑)。
そしたら会話のなかに「デビル紫」というワードが出てきましてね(爆)。いや、振ったのは私なんですが。
「デビル紫って知ってます?」
「ああ、デビル紫・・・。(少し考えてから)うん、知ってる」
「日本人初の本格覆面レスラーだったみたいなんですが、ずっと前座やってたようですよ」
「懐かしいなぁ。そんな名前、30年ぶりくらいに聞いたよ!」
「デビル紫は生真面目な性格で、ジャイアント馬場さんから全日本入団を誘われても決して扱いがいいとはいえなかった国際プロレスひとすじでレスラー人生をまっとうした人だったそうです。その国際が崩壊してからは話題になってないはずですから、30年どころか40年ぶりくらいでは?」
「おお、そうかもしれない」
「ぜんぜんデビルじゃないですね(笑)。引退後は警備会社に就職して、晩年は年金で悠々自適な生活をしてたらしいです。プロレスラーは破滅型が多いから、なかなかそこまでたどり着けないものなんですけどね」
「あのひとは交通事故を起こしたことがあるんだよね?」
「ええ、よくご存じで。一緒にいた大剛さんに大怪我を負わせたことで負い目を感じていたとか」
私だってデビル紫なんて、つい最近になって知ったプロレスラー。そんなに詳しくはわかんないですよ。だからリアルタイムで国際プロレスも観たことがあるであろうWさんから、なんでもいいから聞きたいのです。
「で、デビル紫はテレビに出たことがあるんですか?」
「う~ん・・・?」
「国際にもテレビがついていた時期はありますけど、ずっと前座だった選手ですからね。新日本なら前座でもときどき主張する選手が上に出たりすることもあったでしょうけど、国際は・・・」
「あー・・・」
「セコンドとしてなら姿くらいは映ったりしたかもですが、試合してるところをテレビで放送されたことはあるのかなって」
「ないかもしれない・・・(笑)」
数日後、別の場所でもWさんとバッタリ会いまして。でも当初はぜんぜん違う話をしてたんです。ところが。
「こんどの土曜日、山手線が止まるらしいなぁ」
「そうらしいですね。終日運休ですかね?」
「みたいよ。オレ、帰れなくなるかもなぁ」
「10月23日・・・あっ、その日はデビル紫さんの命日ですよ!」
「わはははは!」
そこからまたデビル紫談話へと突入してゆく。令和3年。東京広しといえど、デビル紫の話題で連日盛り上がってるのは私とWさんだけ。
なお、今年に入ってから全日本プロレスの会場へ突如、デビル紫を名乗る覆面レスラーが参戦している。しかし目下のところ、国際プロレス所属だった先代のデビル紫との因果関係は不明である。
#今日は何の日#悪魔仮面#村崎鬼三
— 全湿度チアーとゆかいな仲間たち (*^-^*) 920701 (@_30776506271) October 23, 2021
10月23日はデビル紫さんのご命日。
日本人初の本格覆面レスラーだったそうです。長らく国際プロレスの前座を務めました。 pic.twitter.com/UkQYexvZ4n
さらに数日後。もういっこ前のプロレス記事に書きました格闘家のNさんと久しぶりにお会いしました。
私がデビュー戦の動画を見たと話したら「ありがとうございます」と、相変わらずな腰の低さ(笑)。しかしNさん、どことなくションボリした様子。
聞けば彼、この何日か前にも試合があったそうなんですが、なんとデビュー3戦目にしてメインを任せられたんだと。大したもんですね。ところがそこで初黒星を喫してしまったんだとか。
「勝てると思ってたんですけどね・・・。なんにもやらせてもらえませんでした」
単に負けたというだけでなく、内容もダメダメな惨敗とのこと。周りの関係者にも合わす顔がないほどの申しわけなさに苛まれ中のようだ。
「ボク、リングは苦手かもしれないです」
リングで闘うのは初めてだったらしい。これまではオクタゴン。その違いは、オクタゴンは客が見えないけどリングは客がまともに見えてしまうことだという。それが精神的な負担になっていたようなのだ。
「あ、でもそれは言いわけですね。慣れたらリングもいいと思うようになるかもしれませんけど」
ちょっと前に飯伏幸太が、無観客試合で「客がいなくても変わらない選手と、客がいないとダメな選手と分かれる」というようなことをコメントしていたことがあったが、Nさんの場合は客がいるほうが苦手なのか(笑)。でもまだデビューしてから実戦経験が少ないのだから、無理もないと思うよ。
「負けて悔しいと思えるのは大事なことだと思いますよ」って伝えると、肩を落としたまま「ありがとうございます」。やっぱり腰の低いお返事(笑)。単なる勝敗だけじゃなくて内容にもこだわれるのなら、プロのファイターとしての姿勢はグッドだといえるでしょう。
しかし帰り際、「その試合も動画、見ときます」と言ったら「み、見なくていいです」だって。本当に不本意だったんだなぁ(笑)。
でも昨日、2戦目のほうの試合は見ました。動画を探す際、リングネームが変わってたから少しみつけにくかった。そういえば以前、名前(本名)が平凡ですねって指摘したら「そうなんですよ。だから○○○○ってのにしようかと考えてるんですけどね」って言ってたっけ。そしたら2戦目にしてもうチェンジしてたと。迅速ですね(笑)。
試合のほうは前回同様、序盤は打撃をもらうなどで劣勢に見えてましたが、相手がスタミナ切れを起こして途中から形勢逆転。グランドで細かい打撃をコツコツと当ててゆき、最終的には血まみれにして判定勝ちをもぎとっていました。面白かったです。
――たまたまですけど、先ほども出かけた現場に本人が来てました。そしたら「また負けました」って言ってた。😅
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それでは、ここからは最近のマット界の話題。思うことをダラダラと書いていきます。
ちょっと古くなってるものもありますが、それはメモ帳に書きとめてはいたもののブログへもツイッターへも投稿するタイミングを逸してたものだと思ってください。
週刊プロレス誌上で、今年のN-1VICTORY出場選手の平均年齢は50歳であると言い出した拳王。
「そんなはずはないです」と返す担当記者。ところが拳王は、これに鋭いツッコミを入れる。その結果、年齢不詳の斎藤彰俊が計算に入ってないことが発覚。さらに拳王は、じつは斎藤が明治4年生まれの150歳であることをバラしてしまった。
私は国内の現役プロレスラーの最高齢者は1942年生まれで79歳のグレート小鹿選手か、プロフィールが正しければ、がばいじいちゃん選手(「明治生まれ」らしい)のどちらかだと思っていた。
しかし、もし斎藤が150歳であるとすれば、その二人よりも年上である可能性が浮上してくる。これはまったくの盲点であった。斎藤は、見た目的にはもっと若く見えるだけに。
じゃあ今年のN-1は斎藤彰俊推しで決まりである。ぜひ優勝していただきたい・・・と思ったけど惜しくも優勝は叶わなかった。
いまさらだけど今年のN-1もチャンピオンが出ない大会でしたな。この流れを定着さすつもりだろうか? 前にも書いたけど、こんなんではG-1CLIMAXと肩を並べるブランドにはならないよ。
LEGACY後楽園大会終了。様々な団体が集まる場所だからここ、良い意味で「他団体に負けるか」という意識が当たり前だと思っていた。
— 佐藤光留 (@hikaru310paipan) September 15, 2021
が、最近のプロレスラーは違うのかな…という老害発言をしながらの帰り道。コレは青木篤志に報告案件だぜ。#というね
●やっぱり猪木さんのことばは響く。
アントニオ猪木氏が藤原、長州、藤波との〝闘魂対談〟の模様を公開 https://t.co/fTpS5fXe9W
— 全湿度チアーとゆかいな仲間たち (*^-^*) 920701 (@_30776506271) September 30, 2021
「むかしは『見たくないやつは見にくるな』って(言ってた)。それくらいイキがってた。いまは一生懸命ファンに媚びて・・・コレ(レインメーカーのポーズ?)やったら誰のことかわかるけど」
週刊プロレス10月20日号。9月20日、大日本プロレスの野村卓矢が第19代BJW認定世界ストロングヘビー級王者にたどり着いた。その野村のインタビュー記事に注目。
「いまのプロレス界はあまり“最強”を言わなくなったけど、もう一回そういうのをズバッと言いたかった」
「総合格闘技ができて“最高”という言葉に逃げてる」
いいですねぇ! どこかの団体で「最高」「最高」って連呼してるエースには耳の痛い指摘だろうな。
野村という選手は“童顔の暗殺者”と呼ばれるように、見た目はかわいらしくて好青年という印象がある。しかし年齢は若いのにUWFが好きなんだそうで、そのスタイルは大日本のなかでも異彩を放つことで気にはなっていた。同団体へ参戦していた鈴木秀樹との対決では執拗な目潰し攻撃をも敢行するなど、気の強い面もちゃんと持っている。
その野村が、ここへきて、プロレス界全体がなんとなく避けていたように思える“最強”を持ち出したのだ。それも“最高”を否定して。
これは面白い。私はこういうプロレスラーの再来を待ちわびていたのだ。
プロレスラーならプロレス、空手家なら空手、ボクサーだったらボクシングを最強だと信じてやってるものだと思うが、近年のプロレスラーはそれを口にできないほど自分たちのやってることに自信を持てないようになっているように見える。野村はこれに向き合おうとしているのだろう。なんと頼もしいことか。
発言したからには、そこから逃げる道をみずから封じたことを意味するものと思われる。ぜひ、最強の道を堂々と驀進してほしい。
藤波辰爾が12月28日をもって68歳に。いまだ現役を続行中であるが、ふとその肉体を見ると健在ぶりが窺われる。
さらに顔つきが若々しくなったように思える。猪木さんの快復ぶりも驚異なのであるが、この二人は師弟そろって非常識な肉体を持ってるんだなーとつくづく思い知らされた。
その藤波が週刊プロレス11月10日号でデビュー50周年記念インタビューを受けているが、このなかでプロレス入りした当時のことを振り返り「恐怖の世界でしかなかった」と語っている。
わざわざ怖いもののなかへ入ってゆく感覚。おわかりだろうか?
昭和の時代までは恐怖を克服できるのがエライ、みたいなところがあった。逆に、怖がりな性格だと他がどんなに優れた能力を持った者であっても序列的にはいちばん後ろの位置とみなされてしまう。
ゆえに当時は、あえて怖ろしいものに挑んでみたくなる者が多かったのだろう。
昭和の遊具は超危険! 命がけで遊ばなければならない。
— 全湿度チアーとゆかいな仲間たち (*^-^*) 920701 (@_30776506271) August 24, 2017
怖がる素振りを見せると軟弱者扱いされ、仲間うちでの序列降格は免れない。 pic.twitter.com/huy7xp5lCy
『コナン』の時代は怖がりは男の恥である、という空気がまだかなり強かったと思う。
— 全湿度チアーとゆかいな仲間たち (*^-^*) 920701 (@_30776506271) June 27, 2020
だから当時は子どもでも恐怖を克服せざるを得なかったり、やせ我慢しつつも自ら怖いものへ突入していこうとする子が多かったんじゃないかな?
結果、その先が見えてくると今度は楽しくなると。 https://t.co/3wY7z9q8xO
先日の『ワールドプロレスリング』を見てたら柴田勝頼とザック・セイバーJr.がグラップリングルールでエキシビションマッチをやってた。また別の週では、矢野通とグレート-O-カーンがアマチュアレスリングマッチをやってた。
ここ何年かの新日本プロレスの試合で、いちばん面白みがあった。すっかりWWEっぽくなってしまった新日本マットにしては新鮮に映る景色だ。まさかとは思うが、やっと変わってくれるようなら嬉しいんだけど・・・と思っていたら。
なんと2022年1月に、新日本がNOAHと絡むんだという情報が入ってきた。う~む・・・なんで?
あんまりにも唐突な両団体の交わり。テーマは? 必然性は? そもそも新日本はUインターとやったときのようにNOAHとは不仲ってわけじゃないでしょうに。
週刊プロレスなどで選手のコメントを見ると「対抗戦」を強調するものがポツポツあったけど・・・そうはならないよね? そこまでの熱なんか、ないでしょ。
簡単に言うなよ。だって近年のプロレス界でやる対抗戦と呼ばれるものって、ことごとく「交流戦」止まりじゃないか。ちょっと前のNOAHとDDTも大したことにはならなかったじゃん。
まして、いまのお行儀のいい新日本が、本気で潰し合いをするとは想像できないのだ。
そこへいくと、こちらのサイトではハッキリと「交流」って書いてあります。
新日本の大張社長は「プロレスの力でみなさまが夢を持って元気が出るような、そんな年になるように貢献したいという思いがノアさんと合致した」、NOAHの武田取締役も「プロレスの力で世の中の閉塞感を打ち破る大会にしたい」とコメントしているようだ。
ダメだこりゃ。ぜんぜん平和的じゃん。だけど、ある意味では潔いともいえる。これまでは各団体とも「対抗戦」を謳いながら潰し合いをしないプロレスばかりを見せられてきたものですが、これなら殺伐さはなくても楽しければいいということですから。交流するだけなら安心して見れるエンタメプロレスでもいいということになる。
・・・こういった予想を覆すものを見せてくれたらいいのだけれど。たぶん、そうはならないよな。な。
『新日本vsノア?』
— 全湿度チアーとゆかいな仲間たち (*^-^*) 920701 (@_30776506271) November 27, 2021
⇒ https://t.co/Owv9w2E2Kf #新日本プロレス #プロレスリングノア
ハッキリと「交流」って書いてありますね。
つまり対抗戦ではなく交流戦ってことです。潰し合いではなく、Win-Winを目的としたものかと。
これなら殺伐さはなくても楽しければいいということですもんね。
あの新日本プロレス、ついに曲がり角にきた - ターザン山本/柴田和則 @tarzany https://t.co/gRgpYFjCuB #Voicy
— 全湿度チアーとゆかいな仲間たち (*^-^*) 920701 (@_30776506271) November 30, 2021
「団体抗争がものすごく仲が悪くて、新日本プロレスとUWFがガチガチだった。だから東京ドームが超満員になった。そこには因縁と確執があった。今回は何の確執も因縁も情念もない」
私は、どちらかの団体が消滅するプロレスが見たい。
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本日はこれまで。
次回、大正生まれのブログ開設10周年到達を機に重大発表をおこないます!