本日はテーマが「世論」の記事なんですけどね。例によって「イエスノー世論」というサイトで書き込みしていたもののアーカイブ的な記事なわけですけども。
前回の同テーマのときは途中まで作成しておきながら急遽、予定を変更して違う題材の記事にしてしまいまして。なので今回は途中までで止まっていた下書きの続きを作ればいいやって思ってたんですよ。
だけど今回も予定の変更ですじゃ。
広島東洋カープの“飛ぶキャッチャー”こと石原慶幸捕手が現役を引退されました。
じつは2011年5月に、彼にまつわるトピックを作ったことがあったんですよ。この機会にここへ出しておきたいと思ってのことです。
【問題】
5月14日にマツダスタジアムでおこなわれた広島vs巨人は、サヨナラ押し出しデッドボールという、プロの試合としてはトホホな結末で幕を閉じよった。
これを記念して「押し出しデッドボール記念Tシャツ」なるものが容赦なく作られたんじゃと。
これ、売れるかなあ?
なお、売り上げの一部が巨人側へ入るのかは知らない。
【関連記事】石原サヨナラ死球「当たって良かった」
これに対して集まった参加メンバーのコメント例を挙げてみます。
【Noへ投票】
広島在住のG氏⇒売れるもんか。「こんな方法でしか勝てません」と言いよるみたいで みっとも無うて着るのが恥ずかしいわい。
右派のK氏⇒自虐ギャグなら上等だが、ヒーロー?インタビューで正直に言うんだもんなぁ、「当たって良かった」と。「サヨナラ打を打ちたかった」と言うべきだろうに。私は、巨人を負かしてもらえるならどこのチームでも応援するが、これじゃね。。。//売れるとしても地元でしか売れんだろうし、カープファンのGさんが「売れるもんか」と言うんだから間違いなく売れない。
自称おやじギャグ好きのH28氏⇒馬鹿馬鹿しい。売る方も買うほうもバカだね。でもバカが多いから商売としては成り立つと思う。記念品として。・・・でもこんなの着る奴は本当にバカだ。タンスの肥やしになるだけ。
たまにしか参加しないS氏⇒知らなかった。買いません。ほしい人がかえばいいじゃん。売れるか、売れないか、世の中、平和だね。
【Yesへ投票】
全温度チアーさん⇒ニュースに扱われてる時点で話題性とアドバンテージがあるので。カープ側とすれば、相手が勝手に自滅した他力決着ゆえ、ファンでも素直に喜べない勝利でしょう。この、なんとも残念な場面を逆手にとるセンスとアホらしさは私好みです。だが当てられた石原がヒーローインタビューに立ち、さらに「ナイスデッドボールでした」と言われる場面はツッコミどころ満載だな。
広島に住んでたことがあったというZ氏⇒広島球団は、以前、ブラウン元監督が判定への激しい抗議で退場させられ、エキサイトのあまり一塁ベースを外して投げたことをネタに、「うちの監督、ベースを投げちゃった」というTシャツを作ったくらい茶目っ気があるから、今後も続けて欲しい。阪神も負けるな。
女性レギュラーのT氏⇒広島ファンなら買わなくちゃ。私は、広島を応援してるけど、ファンというほどでもないので、近所で安く売ってたら買うかもという程度かな。
印象薄いメンバーだったCG氏⇒打撃に定評の無い石原にぶつけてサヨナラなんて劇的すぎる。広島ファンな人へのプレゼントとして良いのではないでしょう。
集まったコメント数は22件。相変わらず面白みのあるコメントは少ない。H28氏のものについては、当トピックならびに広島球団やファンをも敵にまわすコメントでありますね。ここのサイトではトピックの特性を生かしてトンチを利かせたコメントをするという発想のできるメンバーが乏しかったが、とくにこの人は当方の作るトピックには毎回“下げる”方向ばかりのコメントをしてくる天敵でありました。
センスを問われるようなお題に関しては、からっきしダメなタイプ。だからか、自分の手に負えないようなトピックには露骨に嫌悪し、必要以上にトゲのある書き口のコメントを残す(他の参加者による同様のトピックに対しても)。苦手なことならスルーすりゃいいのに、わざわざマーキングみたいなコメントでキズをつけようとする性根の悪さが目立ちます。だからといってこっちまで相手にしてたらおなじレベルになってしまうので無視してましたけどね。
こういうのを見るといつも思う。たしかにバカバカしい。だけどこれはバカバカしさを承知で企画されたものなのです。買う側もバカバカしいことだと承知で買うのです。でもバカをできることがどんなに素晴らしいことかは、いまさらここで説明するまでもないことですよね。
かつての広島カープは地味で大人しい球団であり、こうした笑いを前面に出すようなアピールの仕方はあまり得意ではなかったように思います。それが近年では、そういう要素も採り入れることができるようになってきました。ネタTシャツは現在も継続しているようです。これについてはいいことだと私なんかは思ってるんですけどね。
世の中にはバカバカしいものを本当に「バカ」で止めてしまう人がいます。蔑もうとする人がいます。その先を見ようとしない。面白みだとか、奥のほうへ隠れているドラマ的な要素や知的な部分などを感じとれないらしい。私が考える、人としてとても大事な要素が欠落しているのがわかるんですよ。うちの父もそんな人でしたから。
またこのコメントからもわかるように、読解力の低さを窺える書き込みが非常に多かったのも氏の特徴。本トピで問われてるのは売れるか売れないかであり、個人の好きか嫌いかはどうでもよいのですから。
S氏も一緒ですね。あんたが買うかどうかを問うお題じゃないんですけど。H28氏もそうでしたが、よく読んでから回答してほしいものです。たまにしか参加しないのに、わざわざこんなつまらないコメントしてくるとは・・・。
閑話休題。
当初はどちらかというとNoへの投票が優勢の様相だったのです。ですがこのときは、それだけではありませんでした。まぐまぐ社が発行するメールマガジンに掲載され、数百人におよぶ投票が集まることに。その結果、わずかにYesへの投票がNoを上まわる結果となりました。実際、Tシャツは早々に完売したとのことです。
同様のことは以前もここで記事にした「ポケットのないドラえもん」なども含め数回あり、そのなかのひとつでして。まぁ、アメブロでいうところのアメトピみたいなものでしょうかね。
さて。近年では野球熱が冷め気味でありまして、球界の情報を漁ることもあまりやらなくなってるチアーさんが書いております今回の記事(インターネットをやる前のほうが詳しかった)。
浅い知識のついでで書きますけど、たまにしかやらない野球ネタですので、もう少々おつき合いください。
石原捕手について印象に残ってるのは、正捕手になってからしばらくはリード面によく疑問の声を浴びせられてたなーというもので。いっぽうで専門家からは「キャッチング技術については球界一」と高評価だったもよう。このへんは素人にはわかりづらい部分かも。また、エースのクリス・ジョンソン投手からは絶大な信頼を得ていたことで、よく話題になっていたものです。
打撃面では決して打率の高い選手ではありませんでした。規定打席に到達したシーズンで最高の数字だったのは3年目(2004年)の.288。2009年の成績なんか、422打席入ってて.206。本塁打数も10本に届いたのは2009年の1回だけ。まぁ、打撃がウリではありませんでしたね。
ところが、誰も期待していないところで値千金の活躍をするのが石原という男。とくに2009年からは6年連続でサヨナラを決める偉業(本塁打→本塁打→押し出し死球→スクイズ→本塁打→内野安打)を成し遂げているのです。こんな選手はかなり珍しい。本トピックは、そのうちの3回目にあたるサヨナラだったのですね。
なお、6回目のサヨナラを決めた際の本人のコメントは「(勝負強いとは)まったく思っていない。もっとふつうのときでも仕事をしたい」といった控え目なものでした。
【関連記事】サヨナラ男よ、さようなら 石原が今季限り現役引退
愛称は「うーたん」。そんな石原捕手ですが、ふだんもチーム内では「いじられキャラ」として親しまれていたようです。
いじられキャラといえば新井貴浩さんなんかもよく後輩からいじられてた印象ですが、カープはベテランになるほどいじられてしまう球団なのだろうか? ・・・と思ってもみましたが、石原捕手の場合は若手時代からいじられていたそうです。
ちなみに“ミスター赤ヘル”山本浩二氏が贈った労いの言葉は「そのバッティングでよくがんばった」という、なんともトンチの利いたものでありました。
たったいま鈴木誠也が2試合連続サヨナラホームランを打ったとの報を聞き、昨日カープが逆転勝ちしてたのを知る。
— 全温道チアーが行く🌙920701 (@_30776506271) June 18, 2016
で、 昨日の成績表を見て真っ先に驚いたことは…石原が2盗塁してることだった! \(◎o◎)/!
2016年6月17日成績 https://t.co/b3fR3bfiVe
たぶん石原は今年から俊足になった。あわよくば盗塁王も狙ってほしい。
— 全温道チアーが行く🌙920701 (@_30776506271) June 18, 2016
しかしUncyclopediaには「石原慶幸とは、広島東洋カープに所属する飛ぶキャッチャーである」と記載されている。
それ以外にも空振り2ランスクイズをはじめ、やけに迷珍場面の多い選手としてファンのあいだでは認識されていたようです。真面目な性格といわれる石原捕手がやらかしてしまうので、よけいに面白かったのかもしれません。
けれど基本的に彼は地味な部類に入る選手だと思います。インパクトのある珍プレーにしろ、年じゅうあるわけではないのです。近年ではキャッチャーというポジションでもバッティング技術の高い選手が多くなっているなか、守備をウリにして19年の長きにわたり現役を続けてきました。野球ファンのなかには地味な選手が好きという方々もけっこういます。きっと石原捕手は、そうした地味好きな層から高い支持を得ていたのでしょうね。
石原捕手の引退とともに、彼と名バッテリーを組んだジョンソン投手も今季は絶不調だったこともあり退団へ。
また、ひとつの時代が終わりました――。