大学1年の時はほとんど学校に行かなかった。
ずっと図書館にこもっていた。
本来であれば仮面浪人なのだから、時間もあまりなく、今まで以上に真剣に勉強に取り組まなければならない時期である。
しかし、ここで弱い自分が出てしまう。
不本意で入ってしまったとは言え、大学生になったという気楽さから、勉強も以前に比べ気が入らなくなってしまった。
つまり、手を抜くようになってしまったのだ。
それならば、勉強に手を抜いた分、サークル活動をしたり、バイトしたり、人生でこの時期しかできない交友関係を広げたり、、、すればよかったが、そうはしなかった。
図書館にいるときは図書館にいる女性を見て妄想に耽っていた。
たまに大学に行った時は女子大生を見て妄想に耽っていた。
自分は大学1年の時、すでに23歳になる年だったため、4年生でもみな年下だった。
彼女らを見て妄想に耽ると、ふと、彼女らは自分より年下なのに自分よりは経験豊富なのだろうという事実を思い知り、嫌な気持ちになることがあった。
そういう時は彼女らを凌辱する妄想をして自分を落ち着けていた。
このときが一番つらかった。
男子校育ちの自分にとっては女子がいる学校に行けたことは本願成就のはずなのに、こんなにも辛い思いをしなくてはならないのか、サークルとかで腹を割って話をしたり、一生の友達を見つけたりすることがもうできないのか、と自分を追いつめて考えるようになっていた。
結局、女子との会話の仕方、付き合い方を全く知らないため、女子を遠目で見るだけで、一切会話等はできなかった。
当然、女子から声をかけてもらうこともなかった。
そして、そんな状態で再び東大受験に挑むも結局失敗した。
すべてがうまくいかない負のスパイラルに陥った。