オオワシさんのスポットを
何の情報もなく
ただただ、
本能のままにドライブし
発見した私
（自慢かよ
）
毎年冬になると
オオワシさんに会いに
そのスポットへわんことともに
ドライブするのだ
もちろん
車の運転は苦手だ
車庫入れも出来ない
駐車場も無駄に遠くに停める
仕事帰りの渋滞
先頭は私
それでも
無事故無違反２０年以上
いええええーい
縁石や自宅にぶつけたことは
もはや事故ではない
ここ２～３年
そんな運転技術の私が
動物との出会いを求めて
ドライブに出掛けているのだ
こんな運転技術の私に
不安を覚えるかもしれないが
安心してください
超低速で運転中
逆に迷惑な気もするが
安全対策は万全だ
普段の私は
超小心者
ノミの心臓
はたまた
石橋を叩いて渡れない私
なぜだろう
オオワシさんのスポットに行くのには
自信があった
根拠はない
本能でみつけたスポットだからか
はたまた
オオワシさんが気持ちを大きくさせてくれるのか
平日お休みの時は
必ず会いに
のこのこ
ドライブに出掛けていた
とは言っても
堤防っぷちをのんびりドライブし
たまに
車から降りて
河原を歩く程度だ
その日は雪も溶け始め
堤防も除雪され
運転も可能になっていた
・・・
一部を除いては
大事件により
その日にオオワシさんに
お会いできたか
全く記憶にないのだが
るんるん
気分で
わんこさんとドライブだ
外を優雅に眺めながら
最高ではないか
しかし
徐々に道路状況が
悪くなる
除雪が所々されていないのだ
大きめの車に乗っているため、
やや
無理はきく
でもって
その日の私は
とても強気だった
GO！GO！と進む
前進あるのみだ
んんん
さすがの私も
気が付き始める
雪が深い・・・
行けるかこれ・・・
やばくないか・・・
うーーーーーん
行くのか～い？
行かないのか～い？
どっちなんだ～い？
行～く～
さっき
デリカD:5は走っていたではないか
この車はデリカD:５ではないぞ
大丈夫か
本当に行けるのか
そんな一抹の不安も
その時の私には
響かない
勢いをお止められない
よし
やっぱり
行～く～
根拠ない強気は
根拠がない分
かなり
危険
正しい判断も出来なくなる
勢いよく雪の中を進む
中年女子を乗せた車
結果
雪に
埋～ま～る～
止まらなければ良いものを
道中、一回車を止めてしまったのも
また
悪かった
予想通りっちゃ、
予想通りだ
車からは
ウィーーーーーーーン
ウィーーーーーーーン
という
苦しむ声が響くのみ
わんこさんも震えている
中年女子
頭真っ白
今日の予定は・・・
そうそう
これから
ヨガに行くではないか
いやいや
そんな予定のことなど
今はどうでも良いじゃないか
じゃあ
どうやって脱出すんるんだ
私の頭の中は
大パニック
まずは
車から一旦降り
タイヤを見る
はい、埋まってます
エンジンをふかしても
埋まる一方だ
よし
スコップだ
雪をどければ少し違うのではないか
北海道の冬
車には必需品の
スコップ
積んでいて良かった
雪まみれになりながら
スコップで雪をどける
そして
車に乗り
期待に胸を膨らませながら
アクセルを踏む・・・
何度か繰り返したが
脱出できず
スコップのバカーーーー
八つ当たりにもほどがある
誰が一番おバカなのか
ここで
思い出してほしい
私がどこで埋まっているか・・・
そう
そうなのだ
暖かい日とは言え
冬の堤防
誰が通るか・・・
デリカD:5はすっかり
姿などなく
行ってしまった
では
JAFか
会員ではないか
しかし
場所の説明をどうするか・・・
なぜ
そんな場所にいるのか・・・
恥ずかしくて説明できない
じゃあ
TOYOTAさんの
SOSボタンの出番か
私がイタズラをするように見えたのだろう
勝った時に
担当の人に
絶対ふざけて使用しないでください
と
念を押された
あの
SOSボタン
いたずらなんかじゃないぞ
本気でピンチなんだぞ、私
しかし
やっぱり
JAFと同じじゃないか・・・
ナゼ、アナタハ ソンナトコロニ イルノデスカ？
コンナキセツ ユキモアルノニ
ナニヲヤテルノデスカ？
恐ろしい質問過ぎて
答えられない
さて、どうする
・・・
お父ちゃんにこんな事言ったら
絶対に叱られるし
そんなの絶対イヤ
ここで中年女子
本気を出す
冷静になり考える・・・
お
ひらめいた
埋まっている後輪の下に
運転席と助手席にある
座布団を入れてみよう
いつも
尻の下に敷かれていて
目立った活躍もない
地味な奴・・・
その名も座布団
彼らの活躍に
私は命を救われるのである
毛布も積んであったが
それはダメダメ
タイヤに巻き付いたら
一巻の終わり
それこそ
世の中に私のアホが
知れ渡ってしまう
自分のひらめきを
ちょっと楽しみ始めるアホが
ここに一人・・・
打って変わって
不安げなわんこさん
一番の被害者だったかもしれない
そんなわんこさんにも気づくことなく
中年女子の気持ちは
NHKの大科学実験なみの
スケールになってしまう
自分の招いたこんなアホな事件を
NHKの真面目な番組と
重ねる
本物のアホ ４４歳
さっそく
２つの後輪の前方に
それぞれ
座布団をいれてみる
そして
運転席に戻り
アクセルを踏む
・・・
あ
進んだ
そして
また
埋まる
もう一回
座布団をいれる
・・・進む
汗に鼻水にぐしょぐしょになりながら
何度も繰り返し
ゆっくり前進
よし
これはもう脱出成功だ
えくせれーーーーーんと
しかし
更なる試練が待ち受ける
公道とは違う
堤防の細い道
しかも
雪で真っ白
どこまでが道で
どこからが土手か
運転席からでは
区別がつかない
前は深い雪・・・
進めない
戻るには
方向転換・・・
苦手
さて、どうする
いやいや
方向転換するしかないだろう
ある意味ギャンブルだ
自分の感覚だけを頼りに
前に進む
間違っていたら
土手の下・・・
これこそ
ＳＯＳボタン騒ぎだ
押せればいい・・・
場合によっては
中年女子
行方不明騒ぎになるではないか
バックも同じだ
手に汗握るとはこういうことか
ハンドルを切り
ちょろりと進む
また
ハンドルを切り
ちょろりと進む
次は
ハンドルを切り
ちょろりとバック・・・
ちょろりちょろり
ちょろりちょろり
成功だ
無事に脱出できたのだ
わんこさんだけが
家に着くまで震えていた
今回の事件で私は学んだ
ちゃんとした道具があれば
対応はできる
（おいおい、道具を揃えていないじゃないか
自分）
しかし
本当に必要なのは
そこにある物を
どのように使うか
といった
発想力ではないだろうか・・・
災害時などに
こういった能力が
問われるのではないかと
とても感じた
世の中が便利になり過ぎていることも
こういった能力を
低下させる
一因になっているのかもしれない
（中年女子の本音は便利が一番なのだが・・・・）
なんて
偉そうに言っているが
そもそも
判断を間違ったのは言うまでもない
こういった
ちょっとした判断の間違いが
時に
大きな事故に繋がるのだと
本当に思った
（本当だよ
）
そして、今年も
オオワシさんたちは
やってきた
優雅に空を舞い
格好良い姿を沢山見せてくれた
ありがとう
近所にこんな素晴らしい場所があるなんて
自分は最高に幸せだ
事故にはくれぐれも気を付けて
根拠のない強気には注意して
もしものための準備もして
ちゃんとお勉強して
これからも
会いに行きますね