加藤さん’sとの別れ…ちょっと変わったペットの話 | 無問題~Im a japanese famous woman~

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大雑把で面倒くさがり、中年女子の備忘録。
2匹の息子と、犬・猫に囲まれ、日々、何かと1人で戦っている。
兎にも角にも、動物が大好きで、動物を探しに近所をうろうろ徘徊中。

突然だが

カエルさんから学ぶことは多い、と私は思う。

この北海道にはエゾアカガエルという

若干、可愛いとは思いにくいフォルムのカエルさんがいる。

しかし、

そのカエルさんが育つまでの

特に卵の期間

その卵の中で繰り広げられる世界観は、

人間の生命の誕生と通づるものがある!

と気づいてしまったのだニヒヒ

これは

子供に生命の誕生を教える教材には

最高だ!

と今でも勝手に思い込んでいる。

 

そんな経緯から

長男が幼稚園に上がる頃から

毎年春になると近所の川に出かけ、

カエルさんの卵を持ち帰り、

カエルの姿になるまでに育て上げ、

生まれた場所に返すといった

勝手な「子育て事業」に取り組んでいた。

 

当時は今のようにネットなどはなく、

色々辞典を調べ、

自作で環境を整えて

話しかけ、愛情を込め、

ペット、いや家族の一員として過ごしていた。

 

そんな私の「カエルさんの子育て」にも

失敗はあった。

カエルさんの立場であの事件を考えると、

「保護責任者遺棄致死罪」だ。

懲役刑も逃れられない。

 

あの日は春としては暖かい日だったのは覚えている。

ようやくおたまじゃくしまで育った5匹のカエルさん。

息子は大好きな幼稚園のバスのおじさんの名前をもらい

「かとうさん」

と5匹全員に同じ名前をプレゼントした。

かとうさん’sの誕生だ。

一緒にかつお節などをあげ、

毎日、楽しそうに世話をしていたのだ。

そんな かとうさん’sを

私はなぜだろう、

あの日

暖かい陽に当ててあげようと思ったのだ。

早速、

小さなプラスチックのケースのカトウさん’sを

玄関前の暖かい所に置いてあげた。

いやな予感しかしないだろう。

だいたい想像がつくはずだ滝汗

時間的な記憶は定かではないが、

息子の帰宅を意識し、

カトウさん’sを家の中に戻そうと外に出てみると…

そう、

みんな天に召されているではないかあせる

事件だ!

水がぬるくなっている!

私の過失により、かとうさん’sは

召されてしまったのだ。

未だに、心が痛む。

なぜ、陽に当てたのだろう。

いや、暖かい思いをさせてあげたかったのだ。

バカすぎる汗

 

次なる問題は長男への説明だ。

こんな事件を起こしてしまった母を

はたして許してくれるのか。

もちろん

許す訳がない。

言い訳を考える。

必死に考える。

その当時住んでいたお迎えのおばちゃんも巻き込み

考える。

おばちゃんも必死だ。

「カエルになって脱走した説」

「川に帰りたいと希望したため返した説」

色々と考えたが、

無理があり過ぎた。

結果、正直に全てを説明し、

とてつもなく責められ、泣かれた。

幼稚園児でさえ、

陽に当てるという発想はあり得ないとゲッソリ

カトウさん’sにも、謝罪しかない。

 

その後、納得はしていないだろうが、

息子と一緒にお墓を作った。

夫には呆れられたあせる

 

こんな事件があったが、

その後、数年間

毎年、カエルさんの子育て事業は続いた。

足が生えてきたら、

えら呼吸から肺呼吸になること

生餌には桃缶の残り汁が適しており、

コバエが最高のエサになること。

カトウさん’sのおかげもあり、

親子で真摯に取り組むことができた。

 

子供が大きくなった今では

もう経験できない貴重な体験だった。

 

エゾアカガエルの寿命は5年程度。

私の育てたカエルさんたちは

もう

いないだろう。

 

エゾアカガエルさんたちのことを

若干可愛いとは思えないフォルムと

表現したが

カエルさんたちの名誉のために…

エゾアカガエルの学名は

「Rana pirica」ラナ・ピリカ

カエルを意味するラテン語の「ラナ」

「きれい」を意味するアイヌ語

から引用されているそうだ。

 

あの日のカエルさんたち

カトウさん’sに合掌。