おはようございます。
きのうは「有責性」について、お話しさせていただきました。
その中で責任が認められる要件として、「責任故意」の存在をお話ししましたが、みなさん、ちょっと首をかしげていらっしゃるのではないでしょうか。
過失犯はどうなるの?
きょうは、このお話をさせていただきます。
ある行為が故意犯の構成要件に該当し、違法性があっても、責任の段階で「責任故意」が認められない場合には、「故意犯」は成立しません。
そこで、この段階で過失犯の成立を検討するため、「責任過失」の存否について判断されることになります。
第1および第2の関門を故意犯として通過したにもかかわらず、第3の関門で「過失犯」を検討するというのは、しっくりこないような気もしますが、故意と過失とは共通した性質をもっています。
すなわち、故意とは犯罪事実を表象・認容してなお、その行為をしようとするものであり、過失は犯罪事実の表象・認容を欠き、かつ客観的な注意義務に違反して行為するものをいいます。
前者は後者よりも程度が強く、前者に後者が包含されると、刑法学者、大塚仁氏は書いておられます。
責任過失の要件とは
1 行為者が違法性についての事実の表象を欠き、
または行為の違法性についての意識を欠如すること。
2 犯罪事実の実現について
行為者に「主観的な」不注意が認められること。
責任過失は、行為者の具体的な注意義務違反を必要とします。
個別に行為者の能力を考慮して、当該行為者が遵守できるはずであったにも、遵守しなかった場合であることを要します。
これらの要件が揃えば、故意犯は成立しなくても、過失犯に着地する・・・めでたし、めでたし(ではありませんね)。
マリちゃんのひらひら刑法、今朝は「責任過失」についてのお話しでした。