人でなしと呼ぶには 158 | sub rosa

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みどりさんが好きです!

きいろさんも好きです!

そして、とーぜん、5色も味わい深い。

最近、あかさんが伸してきましたぞい!

 

 

身体の一点がズクンとする。

 

だが、ソレとは別に、心の中がゆっくりと充たされて行く。

 

運命の人。

 

唯一無二の存在。

 

最初に惹かれたのは確かに彼のオメガ性だったのかも知れない。

 

だけど、それだけなら、ここまで求めない。

……欲しいよ。

ああ、死ぬほどに。

 

差し出された相葉の腕を引き、櫻井はきつく胸に抱きとめる。

幸せだけど、心が逸る。

 

自分の心臓の音が煩いぐらいだ。

 

 

 

 

何か濃密なものが、部屋の中に漂い始める。

お互いのフェロモンが二人を結び付けようとしているのだ。

そして、勝手に誘い合う。

内なる性が共鳴し合って、急き立てるのだ。

 

でも、違う。

 

それとは別に、心が相葉を求めているのだ。

 

櫻井は自分の息が上がり、逆上せたようになってしまうのを感じていた。

それはまさに、オメガのフェロモンのなせる業だ。

 

今すぐ、互いの服を引きちぎり、肌と肌を重ね、そしてとけるような熱に欲を埋めたい。

 

だけど、抱きとめる身体は優しくて……。

 

櫻井は小さく首を振る。

このままでは欲望に支配されてしまうだけだ。

 

 

「さ、櫻井の事業一般は和也に譲って来た。……あいつ、すっごく優秀でさあ。大学でもトップクラスの成績なんだよ」

強いて、軽い口調で言う。

 

「……知ってる」

 

吐息のような声音。甘い声は櫻井を刺激するばかりだ。

 

「それに、女の子にもモテモテで、まあ、あいつ、全員に素っ気ないけどさ」

 

そうだ。

あいつは雅紀以外なら、誰でも一緒なのだ。

二宮の顔を思い浮かべ、少しだけ踏み止まる。

 

櫻井は、自分の欲望から意識を遠ざけようと必死だ。

 

「もう黙って……」

 

相葉の指が唇に押し当てられ、妖しい光に濡れた黒い瞳が櫻井の言葉を奪うのだった。

 

 

 

 

 

 

********

 

 

さーて、覚悟を決めて次回は限定になるかなあ。

 

 

 

夏サイダー。

櫻葉には、何故、お邪魔虫が必要なのか。

 

これは考察が必要な命題ですなあ。

とは言え、イケメン後輩君たちに囲まれてるのは悪くないですけどね。