silver moon 6 ハロウイン小話 完 | sub rosa

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みどりさんが好きです!

きいろさんも好きです!

そして、とーぜん、5色も味わい深い。

最近、あかさんが伸してきましたぞい!

 

「翔ちゃん……、可哀想に」
相葉の本心から溢れた心からの労りに、櫻井は胸がつかえた。

そうなのだ。
相葉といれば、凍てついた何もかもが温かくほどけて行く。

「俺が……、人じゃなくて、がっかりした?」
「ううん、そりゃびっくりしたけど、翔ちゃんは翔ちゃんだし。俺の愛している男は、翔ちゃんしかいない。それより、俺こそ、ごめん。君と同じになると言えなくて……」

「いいんだ。本当の所、生涯、雅紀に血をねだる気はなかった」


「何故?」

「この世には、ごく稀に宝石みたいな魂を持っている人間がいる。雅紀の魂は完璧なキズ一つ無いエメラルドだ。闇の世界じゃ、それを手中に収めれば、とてつもないパワーを得られるみたいなんだけど、俺には端からその気はない。おまえへの渇望は、血への渇望じゃない。ただただ、相葉雅紀という人間への渇望なのさ」
「買い被り過ぎ!俺なんかにそれだけの価値なんてないよ!」
「あるから、あいつもおまえを狙うんだ。でも、おれは雅紀の側にいられればいい」

「それは、俺を愛しているって言う事?」
「そうだよ。酷く消耗するってのに、こうして会いに来ちまうぐらいなんだから。それぐらいは信じて欲しいね」
拗ねたように唇を尖らせ、櫻井は疲れた笑みを浮かべる。
相葉を奪われるかも知れないという恐ろしいまでの危機感で、己をミスト化して増幅させた念だけで、ここまで遣って来てしまった。

それだけでも、ふらふらになるぐらい疲弊するのに、すべてを相葉に告白する為、気を張り詰めすぎている。
今や、内在する力が、一気にその身体からこそげ落ちてしまっていた。

「翔ちゃん!だから、そんなに顔色が悪いんだ?そんな無理をして!……大丈夫なの?」
「平気だよ。こうやって雅紀を抱きしめているだけで、活力が俺の中に戻って来る……」

幸せそうに額を擦り付けられ、もはや、相葉の中で恐れは無くなっていた。
優しく櫻井の髪を撫でてやりながら、思い切って尋ねる。

「翔ちゃん、さっき、血を飲んだのは一度だけと言ったよね?人の血を飲まないで、どうやってヴァンパイアとしていられるの?」

「おまえ」

悪戯な上目使いに、相葉は一瞬怯む。


「お、俺?うっ、まさか、知らないうちに俺の生気か何かを吸い取ってるの?」


露骨に顔を歪める相葉に、櫻井は笑いながら答えた。
「あははっ、まあ、そうともいえるな。代替ブツをおまえから頂いてる」
「な、何だよ?」
「雅紀から出るものすべてさ。口付けの時に交し合う唾液とか、感極まってあんたの零す涙とか、弓なりにしなる背中に光るパールのような汗とか。発露される様々な感情もご馳走だ。でも、一番の栄養源は……」
にやりと邪まに笑う櫻井に、相葉の背筋に嫌な悪寒が走る。
「わっー!!言わなくていい!何となく、想像がつく!!」

「そう、雅紀の精だよ」


かぁ~と頬を染め、相葉は小さく左右に首を振った。
「言わなくていいって言ったのに!」

 

しかし、不意に櫻井は真顔にもどる。

「俺は人間から疎まれ蔑まれる存在だけど、今、本当の幸せというものを存分に味わってる」
その言葉に篭められた万感の思いを相葉は面映く受け止め、同じように幸せな気分になる。

つくづく、この男が好きだ……。


……ヴァンパイアだって?そんなのは些細な事でしかない。


「キスじゃ、足りないだろう?」
「えっ?」

「君の体力が回復するのに、キスぐらいじゃ足りないだろうって、言ってるの!」
「雅紀!」
櫻井は満面の笑顔だ。相葉は自分から言い出したものの、気恥ずかしくて堪らない。
「誤解しないでね!俺がしたいって言うわけじゃないから。君が弱ったままで、ここに居座られると困るからだかんね!」

「ああ、そうだね。迷惑かけてごめん」

そう謝りながらも、櫻井は相葉の身体をそっと押し倒す。圧し掛かる櫻井の重みに、甘い溜息を漏らし、相葉は軽く身悶えた。

「ねえ、翔ちゃん。翔ちゃんと同じになれなくても、君のために俺は何度でも生まれ変わるよ。そして、必ず翔ちゃんに出会う。決して長い時を、一人で寂しい思いはさせないから……」

「雅紀……」

「……愛してるよ」

相葉は櫻井の首に腕を廻すと、そっと引寄せながら耳元で囁いた。

 

 

 

 

 

 

 

お終い

 

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またまた個人的趣味爆発のお話で申し訳ないです。

続き物、がんばりまーす!(^_^;)