初めてのジャマイカ料理を夢中で食べ、とても空腹だったにも関わらず、ミディアムの量はとても食べきれませんでした。
「残りは、明日の朝食にすればいいさ。」
とアブデル。
「友達が来るから。」
と続けます。
ほどなくして、お店のドア付近に座っていた私たちの目の前に、新たなジャマイカ人が入ってきました。
アブデルは、そのジャマイカ人と挨拶を交わします。のんびりとしたピースフルな雰囲気の友人でした。
「ハイ、アン。ディス イズ クレッグ。」
と、彼は私に自己紹介をしながら、手を差し出してくれました。アブデルの2倍くらいゆっくりとしたスピードで話してくれました。
「ハイ、ナイス トゥー ミーチュー。」
と言いながら、私とクレッグは握手をしました。
日本を出発してから丸二日が経ち、初めてほっとする瞬間でした。早口でおしゃべりなアブデルと対照的に、クレッグはとても物静かでした。とても落ち着くのです。
私は、ジャマイカにいるのだと意識するのと同時に、どっと疲れが出てきました。