「何を食べたい?」
アブデルは、料理を読み上げてくれました。
ジャマイカ旅行前に、都内のジャマイカ料理屋さんへ行き、食べ物も予習したつもりでしたが、読み上げてくれた料理はよくわかりませんでした。
何とか私は、
「カリーチキン」
と答えました。
「サイズは?」
「ミディアム。」
アブデルは、何も注文しませんでした。てっきり、一緒に食事をするのかと思いましたが、食べるのは私だけでした。
薄暗い店内の空いている席に座りました。持ち帰り用ランチボックスいっぱいに詰まったカリーチキンとライス&ピーズを食べ始めました。
「美味しい。」
思わずつぶやきました。
初めて口にした本物のジャマイカ料理は、それはとても美味しかったのです!