町は濛々たる砂塵が隈なく籠もっていて、恰も半透明の薄紗を被ったように見えた。窓外に立っている木々の葉はすべて砂塵に覆われて、かすかにうなだれていた。風が渡ると、木々の梢が葉についた砂を払うようにざわざわと揺れていたが、葉先から落とした砂はずっと空中に軽くふわふわと浮かんでいた。現実に戻り窓からマスクをかけている人々が無言でひたすら道を急ぐ光景を見詰めると、砂嵐に襲われた街にはまたなんとなく沈滞の気が漲っているのを感じた。実に感慨無量万感こもごも至るばかりである。
疲れた目を癒すため、しばらくぼんやりと窓外の景色を眺めてから、図書館の中へ目を戻した。外で舞い上がっている砂塵を厭い、この図書館で砂嵐から身をかわしている人々がたくさん見えるのであった。雑誌を読むともなしに読んでいる人がいた一方、勉強に精一杯頑張っている人もいた。しかしながら、見回すれば、一番多いのは居眠りしている人であった。穏やかな寝息を聞けば聞くほど、私の意識もだんだん朦朧としてきた。宿題を抱えて砂嵐をくぐり抜けて、せっかくここまで来て精を出そうとしたのに、結局、砂塵をかわすことができても、睡魔から逃れることができなかった。
12時をちょっと過ぎたところ、読んでいる本を片付けて昼ご飯を食べに行く人々が次々に立ち上がった。私は一瞬乱れた気を取り直して、読みきれないほどの大量な資料をまとめて、レポートを書くことに再び没頭した。
