セビーリャ たばこ工場跡 名作オペラ カルメンの舞台 | ロンドン徒然日記 

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ロンドンの様子、スペイン旅行、食べ物、日本への一時帰国のことを中心に語っていきたいと思います。


スペイン アンダルシア地方の旅行 2日目は、正午発のバスでマラガからセビーリャに向かいました。

マラガ市街を抜けると、すぐにマラガ山地の登り道になり、車窓から面白い形をした岩山やスペインらしい荒涼した風景やオリーブ畑が見えました。

バスは、2時間40分かかって、セビーリャのバスステーションに到着。ここは、人口70万人のアンダルシア最大の都市です。

バスステーションから、徒歩7分ぐらいのところにあるホテルに荷物をおろして、さっそく市内を歩いてみました。

この街で行きたかった場所の一つが、旧市街にある たばこ工場跡(現セビーリャ大学)でした。文化的に意義のある建物を、大学の校舎として、再利用していることに良さを感じました。

大学のキャンパス内ですが、誰でも入れます。中庭の風景です。昔は、国立たばこ工場でした。


たばこの紙巻きの機械が展示してありました。
1920年頃のもので、1分間に30本から40本の紙巻きたばこを製造できたそうです。

たばこ製造は、ほとんどが女性の仕事だったそうです。

セビーリャのたばこ工場の女工さんで、思い出すのが、 カルメン です。
カルメンは、フランス人作曲家ビゼー作1875年初演のオペラです。

第1幕目の舞台は、このセビーリャのたばこ工場なのです。主人公 カルメンは、ここの女工さんで、同僚の女工と喧嘩騒ぎを起こしたことで、ドン・ホセと出会います。


旧国立たばこ工場(現セビーリャ大学)の正面入り口


建物がたばこ工場として使われたのは、18世紀半ばから1950年までの約200年間とのこと。

建物は、なかなか立派な作りでした。
スペインが、たばこ製造を国の産業として力を入れていたことがわかります。
原料のたばこも植民地貿易で得たものを、船でセビーリャ港(川港)まで運び込んだのでしょう。

たばこ工場 であったことを示すタイル。
たばこ工場に限らず、美しいタイル絵をセビーリャの街では、よく見かけます。



現在は、たばこ工場は跡形もなく、学生達が行き来している大学構内で、禁煙と書かれた掲示に、時の流れを感じました。



明日から、セビーリャの本格的な観光をしていきたいと思います。