シグナル 長期未解決事件捜査班 第8話 モリカケの国から | FAKE JAPAN 寂しいエイリアン

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地上に墜ちた寂しいエイリアン、アン・ノラエイリ。

 警察上層部が有力政治家の手先となって、ある事件の隠蔽や捏造するというストーリーは、随分昔からあって、それ自体は珍しくはないんですが、このドラマの息苦しさは、一体何なのでしょうか?
 それはこの国が、モリカケ(森友学園)問題で近畿財務局の男性職員の方が自殺したり、ある一つの事実を否定する為に、次から次と行政レベルで改竄が行われたり、日大アメフト問題では日大の権力構造の闇の大きさが見えてきたりと、いつになくシグナルで描かれる世界がリアルに見える状況下にあるからではないでしょうか?

 

 普通、このような筋だてのドラマというものは「現実にはそんなことはない」と思えるから楽しめる部分があるのだと思えます。
 ですから主人公たちが置かれた立場も「出来るだけ悲惨」であったり、「不条理」であったりする方が、やがて訪れるカタルシスが大きいのが常なんです。
 でも、「現実にもこんな問題は大いに起こりうる」と視聴者が感じたら、話は別ですね。

 

 特に第8話では、『生け贄に選ばれたのは、(選ばれるのは)そいつに金もコネもなく、この社会から抹殺されても誰も振り向かない人間だからだ。』と行った趣旨が、何度も繰り返されました。
 結局、強い人間がシラを切り通したら、なんとかなっちゃうのが、この世の中なのか、、。

 なんだか現実の問題とダブっちゃいますね。

 主人公の三枝健人は、その生け贄に選ばれた側の人間の怨念を背負って、正義の執行を成そうとしている訳です。
 原作の韓国版シグナルは韓国で大変な人気だったそうですが、もしその内容が日本版のシグナルとそう変わらないのなら朴 槿恵大統領を引きずり下ろした韓国民衆の感覚を考えると、さもありなんと思います。

 

 ただ三枝も、過去を変える事の危険性を知り、大山刑事との間に生まれた精神的な絆や美咲との関係もあり、単純な復讐心だけでは突き進めない事も理解し始めています。
 ・・・そこで、残り数話の展開は?っという所なんでしょうね。

 多分、韓国版だと、メチャメチャ大泣きさせるエンディングが用意されてた筈で、さあ日本版はどうなるんでしょう?


PS 今回、大山の遺骨を見つけた時の美咲を演じた吉瀬美智子さん、、良かったです。
 正直、ここまでモロに感、情を表に出し切れる女優さんだと思っていなかったので。
 それと、あまり関係ないけど、亮太・健人兄弟が美形過ぎて、ずっと見てても飽きないってのもシグナル、ポイント高いです(笑)!