ネタバレあり

21世紀フォックスがディズニーに買収されてからの、初デッドプールシリーズ第3弾。

ディズニーの傘下になっても、おれちゃんパワー炸裂なのは何より。相変わらずメタネタてんこ盛り。

ポリコレ臭の強いディズニー配給でも変わらぬテイストでよかった。

 

これまで予算の都合で、デッドプールの世界にはX-MENのメインキャラが登場することはなかったが、ここにきて、ついにヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンとの共演。

これまで映画X-MENの衣装はコミックとは違ってスタイリッシュな黒いコスチュームだったが、漫画さながらの衣装を身につけたウルヴァリンが新鮮。ポージングまでコミックから抜け出したようだ。

まあ、この衣装ネタ、しつこいまでにこすりまくり。どんだけ言うねんってくらい執拗に絡むデッドプール。

 

ウルヴァリンは前作『LOGAN/ローガン』の続きで、すでに死亡状態からはじまる。

このウルヴァリンの骨を使ったオープニングのブラックユーモア満載アクションがよい。アクションの途中で意味なくはさむデッドプールの踊りもキレキレで良い。

 

相変わらずマルチバースネタなんだけど、そこも結構面白くみられた。ちまたのマルチバース氾濫状態をディスっていて面白い。

ただ、ディズニーチャンネルのドラマはまったく見てないので、そのあたりのネタになると「???」となってしまう。

実はデッドプールの前作もあまり覚えてないので、そのあたりのつながりはちょっとよくわからない部分もある。

でも、基本はおれちゃんとウルヴァリンがひたすら暴れる場面ばっかなのであまり問題はない。

 

他の世界からウルヴァリンを斡旋するシーンは面白かった。

原作さながらの背の低いウルヴァリンは傑作だ。

なぜか磔にされているウルヴァリンとか、ヘンリー・カヴィル演じるウルヴァリンとか、いろんなウルヴァリンで笑わせてくれる。

 

デッドプールとウルヴァリンはどちらも不死身だから、このふたりの戦いは延々と決着がつかない。

 

実はこの映画を観るにあたって、まったく前情報を入れてなかったので、数々のサプライズがあった。

トニー・スタークの運転手ハロルドが登場で、世界戦がMCUとつながったことが明確化する。

でも予算の都合でトニー・スタークは登場しない。というかこの世界線ではまだトニー・スタークは死んでいないのか?

 

最初のサプライズはクリス・エヴァンスだった。キャプテンアメリカかと思いきや、『ファンタスティック・フォー』のヒューマン・トーチの方とは! 実際私はクリス・エヴァンスと言うとヒューマン・トーチの印象の方が強かったから、なかなかキャップ姿の彼になじめなかったのだけど、ここにきてヒューマン・トーチに戻ってくれたのは嬉しかった。でも死に方がやたらえぐい。よく引き受けたな、クリス・エヴァンス。きっと遊び心のわかる人なんだろう。

 

なにげにデッドプールが寝ぼけて何度も「ソー!」と言うのも面白かった。

クリス・ヘムズワースのシーンは『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の流用らしい。

 

ウルヴァリンは初代セイバートゥースと兄弟対決。初代のセイバートゥースは兄弟設定はないに等しかったけど、この勝負は瞬殺だった。

他にもバイロやアザゼルやトードなどの敵役も登場。ただトードを演じるのはレイ・パークではない。

 

そして、次々と現れる二十世紀FOXの亡霊たち。

 

まず、ウェズリー・スナイプス演じるブレイド登場というサプライズ!

 

そして、懐かしのエレクトラ

 

『LOGAN/ローガン』に出ていた少女X-23も成長したダフネ・キーンが演じている!

 

だが、私をもっとも喜ばせたのは、なんとなんとなんと私のX−MENいち推しキャラ、ガンビットが登場したこと!

チャニング・テイタム主演のガンビットスピンオフ映画が二十世紀FOXのごたごたでなかったことになってしまったが、この作品で甦ってくれるなんて思いもしなかった!

正直チャニング・テイタムは私のガンビットのイメージじゃくて(『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』テイラー・キッチュの方がまだ良かった)、企画がボツったのは良かったような悪かったような気分だったけど、でも、コミックそのまんまのコスチュームで再現されたチャニング・テイタムもそれっぽく見えなくはないし、なによりガンビットのアイコンというか、キャラが好きだから、たとえそれがチャニング・テイタムであっても、トランプチャージや棒を使ったアクションはテンションあがる。フランス語なまりが過剰だけどそれもご愛敬。

もう、ガンビットを登場させてくれただけでもこの映画は満点よ! とかなりひいき目の評価。

ここはひとつ、ガンビット企画を仕切り直して、もう一度是非ディズニー配給で彼のスピンオフを作ってほしいなー。

 

ちなみに、なにげにドクター・ストレンジの扱いがひどくてウケました。


今回はライアン・レイノルズの素顔を見ることは出来ないのかと思ったら、マルチバースのナイスプールとして素顔が登場。このナイスプールはとってもいい奴だけど、扱いがひどかった。

なにげにライアン・レイノルズにとって『あなたは私の婿になる』が汚点だったのだと知って笑った。ちなみに私はこの映画、映画館まで見に行っちゃったよ。

 

デッドプール軍団では妻、子供とライアン・レイノルズのファミリー総出演だったようで、おまけにマシュー・マコノヒーまでいたらしい。当然顔が出ないからマシュー・マコノヒーの無駄遣い。

どこまでもやりたい放題のデッドプール。

配給ディズにーでもここまで『ブレインデッド』さながらの血みどろの戦いを見せるとは、攻めてるね〜。

すべての世界のデッドプールがピーター好きって言うのは面白かった。

マドンナLikie A Prayerの使い方最高だったなー。

 

すでにMCUには飽き飽きしてるけど、おれちゃんやX-MEN、数々の二十世紀FOXのキャラたちが連動するならば、もう少しつきあおうかなって気もする。

何よりおれちゃん第4弾期待しちゃうねー。