ジョーダン・ピール監督とはどーも相性がいまいちだ。
『ゲット・アウト』もいまいちだし、『アス』も20分で挫折した。
なんでこの映画も気にはなったがスルーしていた。
が、知人が強烈に進めてくる。これは『ジョーズ』だと言う。さらに『AKIRA』だとも言う。
ポスターの感じからは『ジョーズ』とは思えない。どっちかと言えば宇宙人侵略ものかなーという感じである。
もしや『未知との遭遇』の間違いではないか?
もっと言えばシャマラン監督の『サイン』っぽい映画なのではないか?
が、実際、観たら、確かに『ジョーズ』だったんだなこれが。
『ジョーズ』のフォーマットにのっとった映画って言うんですかね。
さらに『AKIRA』でもあった。これも観ればわかる。
まあ、そういう意味ではこれまで観た作品の中では普通に楽しめたかな。
ネタバレ
のっけから血まみれの猿の映像という不穏さ。
のちに、この猿が引き起こした事件の顛末が描かれるが、これが本筋の事件とどう関係するのかいまいちわからんかった。
とにかく、本筋と関係ないところで嫌な気持ちになるエピソード。
このトラウマを抱えている元子役が『ウォーキング・デッド』のグレンでお馴染みスティーヴン・ユァンが演じている。
この元子役の彼のトラウマもまたあまり本筋に絡まずに、ただやられるだけの人だったのは残念。
そして主人公兄妹の妹がなにげに苦手なタイプでなかなかイライラさせてくれる。
前半はやはりちょっとシャマランテイスト。
どことなく不穏で、奇妙で、謎めいた雰囲気がひたすら続く。
あと真面目なんだけどちょっと滑稽にみえる描写もシャマランっぽいな。
馬小屋で宇宙人と思わしき存在と遭遇する演出は大変怖かった。
結局宇宙人ではなくて、宇宙人の仮装をしている人間だったけどね。
後半になって、主人公兄妹の牧場に現れる、UFO(UAP?)が実は生物(UMA?)だったというのはちょっと面白かった。
しかもその造形も独創的で面白い(エヴァンゲリオンのオマージュという話もあるようだが)。結局のところUMAなのか宇宙人なのかはよくわからないが、後半のモンスターとの攻防戦は本当に『ジョーズ』っぽい。途中で有名な撮影監督がやってきて、最終的に食われちゃうあたりはなんとなく『ジョーズ』のクイントとかぶるし、謎の生物を爆破させるオチとか、まさに『ジョーズ』を彷彿とさせる。
また妹のバイクの止め方はまんま『AKIRA』だった。あれは『AKIRA』のパロディだったのかな?