2018年に公開された『MEG ザ・モンスター』の続編。
興行収入も好調のようで、1作目越えという話も。
みんな、こういうわかりやすい海洋アニマルパニックものを待ち望んでいたのかねー。
いや、私もこういう馬鹿映画に近いパニック映画好きなんですけどね。
でも、なんでしょう。観ている間、「あれ? なんか1作目の方が面白かったな」と言う気分になってしまいましたよ。
1作目よりも、いろいろ派手にはなってるんですけどねー、ドラマが薄すぎるというか、各キャラ立ちも弱いというか、こんなもんサメをみせてなんぼの映画とはいえ、あまりにストーリーをなおざりにされてしまうと、やっぱりつまらないかなーという気分です。
ネタばれ
ストーリー展開は割と1作目と同じなんですよね。海溝に潜って、そこから太古の生物があがってきて、海水浴場がパニックになるっていう。
1作目に登場したメイインが再び登場するけど、母親役のリー・ビンビンが降板ということもあってか、冒頭からあっさり死亡していることが告げられる。
メイイン演じるソフィア・ツァイは子役の時はとても可愛かったが成長したらちょっと残念な気持ち。
我らがステイサムはちょっとお年をとったけど、まだまだ元気。
ただ、今回はメイインの叔父さんとダブル主役みたいなっている。やはり中国との合作とあって、前作以上に中国パワー強まった感。
大体、同じレベルの主役格がいたらどっちかが死ぬのがセオリーだし、叔父さんも死亡フラグいろいろたってたけど、結局死ななかったなー。
他にもステイサム側の仲間が何人かいるが、みんな結構強くて武闘派だったりする。
前半はちょいちょい人が死んだりするけど、相変わらず登場人物に思い入れがない内に死ぬから「あれは誰だっけ?」って感じで流しちゃうし、後半はステイサム陣営は誰も死なないので、そういった緊張感もない。
今回はメガロドンが3匹も登場する上に、大だこや、小型恐竜?までもが参戦。
一瞬ジョーズ対テンタクルズか?と思いましたよ。
さらに、冒頭からスパイアクションみたいな展開であれもこれもと盛りだくさん。
そのせいで散漫とした印象になってしまって、確かに目の前では派手なことが起こっているのだけど、なんだか脳が飽和状態になってしまって、スリルとかを感じる余裕もなかったなーという気分。
海水をたたいてメガロドンの注意を引くあたりは、まんま『ジョーズ2』っぽかった。
とにかく海洋パニック、ジュラシックパーク、スパイアクションを足して割ったみたいな映画でしたね。
深海を装備も身につけずに60秒間もぐるステイサムには驚きというか、なんか水の密度は変わらないとか、深海の魚は大丈夫だろう、みたいな説明がされてたけど、ほんまでっかーという気分でした。
あと、ヘリコプターから叔父さんが逃げる際に、叔父さんもろとも爆発させてその爆風でヘリに飛び乗るって言うのもうっそーって感じ。
主人公につきまとうミッキー・ロークとジョニー・デップを足して二で割ったみたいな男が、海洋基地でメガロドンに襲われた際に、メガロドンがガラスをつきやぶって海水が流れ込んでくる状況なのに、走って自ら逃れて助かるという展開も嘘過ぎでしたね。いや、あの状況ではさすがに助かりませんよ。一瞬にして水流に巻き込まれて死ぬでしょう。
こういう映画でそういうツッコミは野暮なんだけど、なんかあんまりなんでもありすぎると緊張感がなくなって冷めちゃうよねー。
最後にメガロドンを串刺しにするあたりはなかなか迫力あったね。
鮫の口視点で人が食われるという絵面も新鮮。
一番最初の古代の世界を描いたオープニングも好きでした。まんまジュラシックパークだったけどねー。