プライムビデオで鑑賞。
自ら選択出来る安楽死があるといいなーと最近思う。
治癒する見込みのない病気で苦しみながら死ぬとか、寝たきりの老人になってただ生かされている状態でいるくらいなら、死んだ方がましだと思うから。
この映画では実際75歳以上になると自ら死を選択出来るという世界のお話。
未来というよりは、現代のお話で、言うなればマルチバースみたいな世界観。
ネタばれ
78歳の未亡人を演じる倍賞千恵子の身につまされ感が半端なく、失業、夫も子供もいない孤独、住居問題、さらに孤独死する友人を目撃するなど、老いてせまりくる憂鬱な未来を見せてくれる。
希望を失い、プラン75を選ぶも、手違いで助かる未亡人。ラストに見る夜明けの光景は希望の光なのか?
いや、問題を先送りしただけで、相変わらず希望は見えてこない。
プラン75に関わる職員の青年も、叔父の安楽死を見送るが、土壇場で彼を自らの手で火葬しようとする。
しかし、火葬も困難のまま中途半端に終了。
地味な映画だが、淡々とした日常のリアリズムはあった。
ただ、なんとなく最後にきてぼやっと終わったようで物足りなさがある。
プラン75という制度が取り入れられたらいろんな問題が起こると思うのだが、そこはあまり深くつっこまないのだな。