この映画の評判は『牛の首』という都市伝説を思い出す。
日本では1967年に日曜洋画劇場で一度放映されただけの幻の作品だったが、とにかく怖いという話しだけが長年一人歩きしていた。
で、このたびアマゾンプライムで観る事が出来たのだが、まあ、ちょっと噂が一人歩きし過ぎちゃったかなーという印象。
主演はあの『ジャンク・イン・ザ・ダーク』や『スペース1999』でお馴染みのマーティン・ランドーではないか!
(おなじみ言われましてもめっちゃマニアックやん。せめて『スパイ大作戦』くらいにしときんさい!)
まあ、このマーティン・ランド演じる主役が建築家で幽霊ハンターというキャラ立ちした存在で、その家政婦が幽霊などまるっきり信じない超現実主義者という、このコンビでシリーズものが作れそうな設定だったりする。
その主人公がとある金持ちに依頼された幽霊騒動をさぐるミステリーものと言う趣で、オカルト要素は多少あるんにしてもホラーとしてはまったくと言っていいほど怖くない!
強いて言うなら幽霊のビジュアルは子供の頃に観てたらちょっと怖いと思うかなーって感じ。
お話自体はミステリーらしくきっちりとした感じはある。ただ、映画というよりテレビドラマ的な雰囲気もあるなー。
一番最初に女の泣き声と墓場、それが都会の風景に変わり海辺となるあたりの映像の流れは良かったなー。
ネタばれ
幽霊はすべて薬で見せた幻覚と思わせて、最後の最後に本物が登場するあたりが一応ホラーの体裁ではある。
まあ、あれも実は幻覚だったりするのかしら。
金持ちの妻が車ごと崖から落ちて死亡したのに、誰も助けに駆け寄らず、ただ遠くから傍観してめでたしめでたしな感じがちょっと引っかかるエンディングだった。