ここ数年、死について考えることが多くなりました。

まあ、いろいろありましてねー。

いや、自殺を考えている訳ではありませんよ。

ただ、若い頃より死を身近に感じるようになったということです。

そんなこんなで、このシリーズを網羅してみようかなーっと思った訳ですが、なんだか方向性を間違っているようにも思います。

 

以下ネタバレ含む。

 

ファイナル・デスティネーション

 

こうしたシリーズものは大体1作目が一番面白かったりするのですが、御多分に洩れず、このシリーズも1作目が一番面白いかなーと思います。

飛行機事故を予兆した若者が、死の宿命から逃れたために、死が後から追いかけてくるというアイディアが斬新でした。

まあ、いわゆる若者がひとりひとり死んで行くという点では、スラッシャームービーの亜流版なんですが、サスペンスとしてもよく出来ていたし、誰かに助けられて死を回避してももう一度順番が巡ってきて結局助からないというオチもホラーらしい結末でした。

車でひかれたり、飛んできた物で頭をすぱっと切られたり、思いがけない死に様のテンポが抜群です。

飛行機事故で死んでいた方がましだったんじゃないかってくらい、結構じわじわ殺される感じがいやでしたね。一番怖い思いをしたのは先生だったんじゃないかなーっと思います。

とにかく、このシリーズ観てると、なんだか日常生活に潜む死にナーヴァスになってくるんですよねー。

ちなみにこのシリーズ、基本的には物理的に死亡するパターンだけで、何らかの病気、脳梗塞とか心筋梗塞とか、そういう理由で死ぬことはないんですねー。

 

葬儀屋の謎の男もいい味出てます。


 

デッドコースター

 

前作は飛行機事故ですが、今回はハイウェイ事故。このハイウェイ事故の模様はかなり派手。

前作の主役であるアレックスがあっさり死んでいて、ちょっとがっかりな感じです。

唯一の生き残りのクレアが精神病院で自主隔離していると言う設定はよろしい。しかし、一番いつ死んでもおかしくないポジションにありながら、結構アグレッシブに活躍していて、しかも、終盤あっさり死んじゃったのは勿体ないような。

もっと物語の要的死に様であって欲しかった。

一応、ちゃんと前作との繋がりがあり、きちんとした続編と言う感じ。前作で死ぬべき運命だった人間と関わって命拾いした人間にも死がつきまとうという永遠に終わらぬ死の連鎖。

でも、このシリーズって基本全員死ぬことになるんですが、この作品では一応主役たちは生き残っているですよねー。

 

しかし、今回死を予兆する主人公の女性が、彼女が死を止めようとすると、却って死を招いているようで面白かったですね。

たとえば、少年を助けようとして「ハトに気を付けて!」と叫んだことで、少年が却ってハトをかまって死ぬ羽目になったり、エレベーターに乗っている女性に「義手の男に気を付けて」と警告したことで、却って女性がパニックになって自滅したりと、裏目裏目に出ております。

あと、ここで死ぬのかな?と思わせて違うみたいなミスリードが多くなりました。

 

トラックの荷台に乗った丸太とか、細長い棒とか、これが飛んできたらって一度は考える不安がこういう映画で現実化する感じで、このシリーズの面白さはそこにあるのかなーという気もします。

いや、面白さというと語弊がありますけどねー。

にしても、このシリーズ全体的にじわじわ殺される人とあっさり死ねる人がいて、この差はなんなんだろうと思います。

 

とりあえず一度死んで蘇生すると死から逃れられるという新たなルール。今の所このルールが最強なのかな?

 

怪しい葬儀屋今回も登場。もはやこいつが死に神なんじゃって気がしてきます。

 

 

ファイナル・デッドコースター

 

こんなシチュエーションで死にたくないという意味では、ジェットコースターもかなり嫌なシチュエーションです。

今回は写真から死の予兆を読むという点は新しかったけど、それ以外は前作とのつながりも殆どないし、シリーズが続くと内容よりも殺される描写に趣向を凝らす方向にいくので、見せ場がそれだけの印象になっていきます。

最初に日焼けサロンで死ぬふたりの女性などは、お色気に走りすぎて安っぽい映画になってしまいました。ただ、ここに至るシチュエーションが念入りに描かれていてスリリングではあります。

死に方としてはこのふたりが一番悲惨な感じ。アメフト選手の黒人などは瞬殺だったので、見た目的にはインパクトがあるけど、本人的には恐怖を覚える暇も無く死ねてラッキーだったかもしれません。

あと、無数の釘が後頭部から打ち込まれて死亡もビジュアル的にはいやでしたねー。

 

死を免れたものの、再び電車で死の予兆をみて、結局電車でまるごと全滅という何をやっても助からない空しさにマンネリズムを覚えました。

 

 

 

ファイナル・デッドサーキット 3D

 

実はこれ、公開当時映画館で観たんですよ。3Dが物珍しい時だったので、どんなもんかなーと思って。

で、内容は殆ど覚えていないのですが、1箇所、プールの排水溝に吸い込まれて死ぬ場面がすごく嫌でトラウマレベルでそこだけ残ってしまいました。

今回改めて観たら、プールの場面は記憶してたよりあっさりというか、記憶の中ではもっとエグイシーンだったように思ったのですが、そうでもなかったです。でもやっぱり映画の中で一番嫌な死に様でしたけどね。

パート3もそうでしたが、もはや死の宿命を逃れた者のみならず、関係ない人も巻き込まれて死にまくるイメージで、一応死は回避されたものの、もし回避されなかったら、ショッピングモールで大量に人が死ぬところでした。

3Dにお金をかけたせいか、脚本も死に方も割と大雑把な感じでシリーズ中一番つまらない作品かもしれません。

 

まあ、毎度のことながらサーキットの最初の予知夢のシーンは派手ですけどね。

 

 

 

ファイナル・デッドブリッジ

 

これはシリーズ正当な続編という感じです。

久しぶりに原点回帰といったところでしょうか。

お約束の冒頭大量死は、やはりブリッジ事故という嫌なシチュエーションを持ってきています。

自分は高所恐怖症なので、このブリッジ事故は結構いやでしたね。

 

毎度毎度何故ひとりだけが予見出来るのかという謎はありますが、死を免れた後も、予見した人物は他の人物の死の予兆を感じたりするのがお約束だったのが、今作では最初の予知夢以降は主人公は死を予見しません。

 

また、主人公の恋人が予知夢の中で唯一死ななかったというのはシリーズとしては新しいなーと言う感じ。

誰かを殺せばその人の人生を奪えるので死から逃れられるという新たなルールも加わります。

 

そして2作目以来久しぶりに怪しい葬儀屋登場。この葬儀屋は全シリーズ登場して欲しかったです。

 

全シリーズでありがちなんですが、今作は特に水による電気ショートによる事故が多いなーという印象です。

レーシックで目を焼かれる女性とかかなり嫌でしたねー。

あと今回一番悲惨なのは鍼治療中に死亡する男ですかねー。

主人公の同僚の男が濃い顔だなーというか、ちょっとトム・クルーズに似ているように思います。

なんで、わざわざ主人公の彼女を殺そうとするのか謎でしたね。他に殺せる人間はいなかったのか?

 

せっかく死を回避したのに、何故かまたもや全員死んでしまうという乱暴なオチ。

(ラストの黒人の若者が死んだ理由は納得でしたけどね)

でも、今作の最後が1作目の冒頭に繋がり、まさにファイナルという感じではありました。