『リスペクト』に続き女性エンターテイナー伝記ものが続いております。

晩年のジュディー・ガーランドをロンドンライブのエピソードをメインに、子役時代の過去と交差しながら描くという構成で、主演のレネー・ゼルウィガーが好演しています。

 

ジュディー・ガーランドと言うと、私は『オズの魔法使い』『踊る海賊』『イースターパレード』『スタア誕生』の四作品を観ていますが、いずれも、可愛らしく、魅力的で、まさにスターと言う感じで、好きな女優さんだけど、そうした華やかなショービジネスの裏側で神経症や薬物中毒、性の奔放さなど、想像も出来ない過酷な人生を送っています。

その昔、47歳で亡くなった際、その姿は老婆のようだったという記録を読んで衝撃を覚えた記憶があります。彼女は人生の全エネルギーをショービジネスで燃焼し尽くしてしまったのかもしれません。

 

もっと彼女の人生の全体を描く伝記物と思ったら、あくまで晩年に的を絞っていて、そのあたりが、自分が期待してたものとは違ったのだけど、とりあえずレネー・ゼルウィガーの演技は素晴らしかったので、楽しめたかなーという感じです。

一時はレネー・ゼルウィガーは女優として終わってしまうのではないかと懸念しましたが見事に復活し、やはり演技力のある女優さんだなーと再評価しました。

歌唱シーンもすべて本人が歌ったということで、もともと『シカゴ』でもゴールデングローブ賞で主演女優賞を獲得しているように、歌唱力もあります。

ただ、歌がめちゃめちゃ上手いというより雰囲気を作り出すのが上手な女優さんだなーと思います。

 

 

 

 

ネタばれ

 

最後の最後で圧巻のパフォーマンスを取り戻し、観客による『虹の彼方に』の合唱という、少々センチメンタルな構成が自分はいまいちだけど、ゲイカップルとの交流などは心温まります。

 

それにしても『リスペクト』もそうだけど、どうも女性エンターテイナーは男性パートナーを失敗しがちなイメージですね〜。