最近『盤嶽の一生』という2002年の時代劇ドラマをDVDで観た流れで、同監督である市川崑が山本周五郎の「町奉行日記」を元に映画化したこちらを観てみた。もともとは1969年に市川崑、黒澤明、木下惠介、小林正樹によって企画されたものだが、2000年になってやっと実現した模様。
主演は『盤嶽の一生』同様、役所広司。
音楽も両方谷川賢作が担当しているので、同じ雰囲気がする。なんというか、時代劇に不釣り合いなシンセっぽい曲が自分はあまりなじめない。
『盤嶽の一生』もそうだったが、もしかして市川崑の時代劇は私と相性が悪いのかもしれない。
肝心の殺陣のシーンが盛り上がらないというか…。
役所さんは『盤嶽の一生』よりは『どら平太』の方が役柄が良かったが、やっぱり一番の見せ場の殺陣が演出上物足りない。
浅野ゆう子とのカップリングはちょっと面白かったけど。
ストーリー自体は面白いと思うけどなんだかのめり込めず、全体的にいまいち映画向きじゃないというか、テレビドラマだったら良かったかもねーというレベルで終わった。
いや、役所さんをはじめ、出演している俳優さんは皆さんよかったんだけどねー。なぜ、こんないまいちな後味に…。
