「饕餮=とうてつ」読めねー!
ということで、OPのやっすい万里の長城のCGに先行きの不安を覚えたけど、悪くなかった。
普通に面白いというか、大味感はあるんだけど、割と物語はきちんとしてるし、登場人物もベタなツボを押さえてるし、何より細かい戦術が非常に面白かった。
なんというか、東洋と西洋、中国とアメリカの理想的関係を示唆するような物語。
まあ、若干白人救世主的な物語と言う批判が起こるのもわからんでもないけど、まあ、それは。。。
ジミーちゃんは弓矢の名手という美味しい役だし、GOTのオベロンことペドロ・パスカルが見られて嬉しいし、軍師演じるアンディ・ラウが格好いいし、ジン・ティエンはキングコングの時は政治的にただ出演しているって感じだったけど、ここでは非常に美しく凛々しいヒロインを好演。
デフォーは無駄遣い感あったかなー。
ネタばれ
ジミーちゃんとペドロの息のあった戦闘シーンが格好よかったんで、後半ペドロと関わらなくなってちょっと残念。
でも、ペドロが自分よりもジミーちゃんの利益を望んだことで、真の友人であるとわかったジミーちゃんが彼を助けるくだりが良かった。
いつのまにかすっかりジミーちゃんを慕っている若い兵士の死にっぷりとか、軍師の最後とかぐっとくるものあるねー。
それにしてもバンジージャンプで敵に突っ込む戦略は怖い。
そして笛のなる音を頼りに攻撃するというのが面白い。
城壁の途中で裁断とか、盾の防備とか、とにかくいろいろな戦略が観られて楽しい。
そして磁石が怪物の女王の指令を遮断するという設定も良かった。
そんなこんなで人類存続という大義の前に、人間をつなぐものが私利私欲ではなく信頼であるという明確なテーマがあるものの、実際に彼らが使えているはぼんくらな官僚と臆病ものの皇帝の下にあるというのは、大義ってなんだろうねーという気もしなくもなく。
私利私欲が産み出した怪物を万里の長城でひたすら封鎖するという設定は結構ツボ。ここが決壊すると世界が終わるっていうのも萌える展開。
成功したことがないという気球が、ジミーちゃんとヒロインだけは無事というのはさすがに出来すぎw
三度矢を放つシーンは最後にはあたるとわかっていても、外れる度に思わず「ああ」と声があがってしまった。
ジミーちゃんとヒロインは互いに惹かれながらラブシーンひとつないストイックな映画。