冒頭、子供だけでひたすら難民キャンプへと1000キロ以上の道のりを歩く姿は、そのあまりの過酷さに圧倒される。

スーダンの内戦孤児ロストボーイズが、アメリカに移住する上で起こる様々な問題、カルチャーショックなど、時には面白く、時にはしんみりと考えさせられる映画。

難民が大変なのは勿論のことだが、受け入れる側にもそれなりの覚悟がいるなーと思う。
難しい問題をいろいろ抱えた中で、リース・ウィザースプーン演じる職業紹介所の女性も徐々にロストボーイズとの絆が深まり、思わず手を貸さずにはいられない心情になるのもわかる。
姉と再会して「俺、クリスマスが大好きだ!」と叫ぶ弟の姿はこちらも本当に嬉しくなる。

アメリカンジョークとして「鶏のギャグ」などは、まったく笑いどころがわからないのだが、いつまでもそのギャグを繰り返しては笑うロストボーイズには和む。

そして、最後にハックルベリー・フィンから引用される「グッド・ライ」という言葉がしみる。

2011年には世界に離散したスーダン人が故郷に戻り南スーダン共和国を再建していると言う。
この映画の兄弟だちも自国で再会し、今は幸せに暮らしているものと思いたい。