『ターミネーター』で久しぶりにマイケル・ビーンの格好よさにやられた勢いで、ついつい彼の監督作にまで手を出してしまいました。

しかし、かなり低予算な映画で、低予算なりに内容がシンプルなんでそれなりに観られるんですけど、ストリッパーって設定もあってか、わかりやすくエロい安っぽい女優が出演していて、マイケルの女性の趣味を疑うというか、低予算でこういう女優しか使えなかったのか、B級感ぷんぷんです。
マイケルは何故この映画の監督を引き受けたんでしょうね。
なんか新境地を開きたかったのかしら?
ただ、彼の監督としての才能は特に特筆すべき点はありません。

監督しつつ、主演もマイケル自身がやっております。
マイケル・ビーンと言えば、『ターミネーター』『エイリアン2』『ザ・ロック』のようにそれなりに強く主人公をサポートする好青年(途中で死ぬ率高い)と言う役柄か、『アビス』『ディヴァイド』のように狂気に満ちた嫌な奴という役柄のパターンが多いんですが、今回は『ターミネーター』のカイルを意識したかのような役名で、前者のようなサポート役か?と思わせます。
まあ、オチは途中から察しがつくんですが、終わるタイミングが絶妙でした。いい落とし方です。

マイケル・ビーンといえば、巷では劣化したと言う評判で、私も『タイムボンバー』あたりでその兆しを感じ(というか、あれは映画も珍妙すぎて…)、『プラネット・テラー in グラインドハウス』で久しぶりに彼を見かけた際に、なんだか老け込んだし、顔が浮腫気味で、若い頃の格好よさが損なわれてしまったと感じておりました。

この映画では実年齢に近い54歳という設定ですが、ストリッパーの女性に「年齢より若く見えるわ」なんてせまられて、にやにやする様が、セルフパロディなのか本気なのか微妙な感じです。
でも、意外に体は若いというか、結構鍛えられているし、きれいな体をしてましたね。
それに、近年は浮腫がとれて格好よさが戻ってきたような印象を受けます。髭も良い感じで渋みが出ててきたし、これなら、ニール・ブロムカンプが企画しているエイリアン3をなかったことにしてエイリアン2の続編として作られるという噂の『エイリアン』最新作で再びヒックス伍長を演じるのもありなんじゃないかとう気が致します。



この映画のエンドロールでは、キャストのみならずスタッフ全員写真付きで紹介されていて珍しいなーと思いました。