『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の流れから久しぶりに見直したのです。

いや、やっぱり一作目はよく出来た脚本だなーと感心するんですよね。
シンプルで無駄がなく、完璧に構成されている作品です。
一般的にはT2の方が評価が高いのかもしれませんが、私はダントツ1作目支持者ですね。
それ以外の作品は蛇足という気さえ致します。

この頃のマイケル・ビーンは本当に格好いいですね。
未来から来たアウェイなソルジャーという役柄を説得力ある演技で演じてました。
未公開シーンで核戦争後の荒廃した世界しか知らないカイルが花や緑を見て涙するシーンなんてキュンとなっちゃいますね。

カイルが思わずサラに愛の告白するシーンなんかも絶妙です。
短時間で愛が芽生えるという無理な設定を無理なく描く手腕は見事ですね。

ところで私、カイルがずっと浮浪者のズボンをはいていることが気になっちゃうんですよね。サラとのロマンティックなシーンでも「あのズボンから終始臭うはずだ」とつい考えちゃうですよね。そもそも下着もはかずにズボンはいてたし。
途中でTシャツを入手してたようなので、ついでにきれいなズボンも入手すれば良かったんじゃないかと思っちゃうんですよ。
え、どーでもいいところだって? いや、でも、リアルであの臭いは強烈ですからね。どうしても頭をよぎっちゃいますよ。

当初、カイルの役はアーノルド・シュワルツネッガーの予定だったことは有名な話ですが(ターミネーターはランス・ヘンリクセンが予定されていたそうで、その無念がエイリアン2でビショップ役で昇華されたのかなーっと)、女心としては、シュワちゃんは頼もしいけど、マイケル・ビーンみたいなイケメンに助けに来て欲しいものです。

最初の構想はたくましいシュワちゃんがサラを助けに来て、一見ひ弱そうな目立たない男が実はターミネーターで強いみたいな感じだったらしいですね。そのあたりの設定はT2でいかされているようですが、私はシュワちゃんは怖いターミネーターの方が好きです。

未公開シーンでは既にサラが能動的にスカイネットを破壊しようとカイルを説得するシーンがあったりして、このあたりもT2の方にいかされているんですね。

リンダ・ハミルトンって最初観た時はおばさんくさい女優さんと思ったのですが、今観ると結構かわいいというか美人というか、悪くない感じです。

制作秘話によると、キャメロンが熱を出して孤独感を覚えている時に、アウェイな状況で戦う男というイメージがわいたようですね。撮影中あたるかどうか終始不安だったキャメロンに対して、シュワちゃんは終始これはあたるという確信しかなかったと言うのが面白いですね。
キャメロンの出世作であることは間違いないですが、どちらかと言えばシュワちゃんの代表作として今後もシュワちゃんに深い恩恵をもたらす作品と言えるかもしれません。
続編に関しては半年に一度キャメロンに打診していたそうで、よっぽど運命的なものを感じていたんでしょうね。