久しぶりにジョルジュ・ドンのボレロが観たくなったので再見。
ぶっちゃけこの映画はジョルジュ・ドンのボレロに尽きる。
私にとってボレロはジョルジュ・ドンのボレロとフィギュアスケートのアイスダンスで芸術点オール6.0を出したジェーン・トービルとクリストファー・ ディーン伝説の演技、このふたつがあってのボレロなんだな。
特にジョルジュ・ドンのボレロを初めて観た時は衝撃的だったなー。
シンプルな動きなのに無駄がなく美しい。
そしてジョルジュ・ドンの色っぽいこと。
徐々に高まるボレロのメロディに圧巻のクライマックス。
ジョルジュ・ドンのボレロを是非この目で見たかったのに、1992年にエイズで他界とは残念過ぎる。あの色気はただ者ではないと思ったがやっぱりゲイであったのか。
しかし、そんなドンをフィルムに収めたという意味でもこの映画は価値がある。
この映画で印象的なシーンは他にもふたつあって、
ひとつはパリのオペラ座でベートーベン交響曲第7番の第4楽章で踊るジョルジュ・ドン。
もうひとつは、カラヤンをモデルとした指揮者カール・クレーマーがニューヨークで演奏する ブラームスの交響曲第一番。
このふたつのシーンは格好よくて好き。
今回気付いたんだけど、ジョルジュ・ドン演じるバレリーナのお父さん役も実はジョルジュ・ドンが演じていたのね。
最初観た時はイメージが違い過ぎて気付かなかったよ。
一応4つの家族の2世代に渡る大河ドラマなのだが、親世代と子供世代を同じ俳優が演じるので軽く混乱する。他にも4家族が出会った人々など枝葉末節に広がっていく感じで物語が散漫とし過ぎちゃって、さらにあまり説明なしに唐突に展開していくので、度々着いて行けなくなる。
特に戦後はあまり面白い展開もないのでちょっと退屈になりがち。
おまけに185分の長さなので淡々とした映像に集中力を持続するのも根性がいる。
ただ、ここを粘って頑張って頑張って我慢すればラストにそこはかとない感動が味わえるので、修行と思って見続けよう。
って、そんな映画の見方は嫌か。
監督は『男と女』のクロード・ルルーシュなんよね。
あー、私の苦手系フランス映画やー。
