舞台が1958年-1959年というのもあって、その時代を思わせるちょっとクラシカルな雰囲気の映画です。
フランス映画といよりはその時代のアメリカ映画的ですね。
とにかく観ている間はずっと昔の映画を観ているような錯覚を感じるんですよね。
『アーティスト』もそうですが、最近のおフランスはハリウッド風懐古趣味が流行なんでしょうか。
それでいて、ちょっとアメリカへのあてこすりみたいな映画です。
タイプライターのスポ根版で、展開は王道だけど、全体にかわいらしくてロマンティックなので女性には特に楽しめるのではないでしょうか。
マイフィアレディのヒギンズ教授のような役割をするのがロマン・デュリス。最初は微妙な感じがしたんですが、見慣れるとまあ悪くないかなーって感じで。
ヒロイン演じるデボラ・フランソワはフランス人ではなくベルギー人なんですね。オードリー・ヘップバーンを意識した演技はこれまたクラシカルなかわいらしさを醸し出しています。
今の時代にこういう懐古趣味映画を復刻することの意義とかそういう難しいことを考えなければ、単純に楽しめる映画でした。
そうそう、ブラインドタッチの練習法はなんだか間違ってる気がするんですよね。
いきなり全指、全キー配列で打つなんて無茶ぶりな…。
あんな苦労せずとも私は毎日1時間くらいの練習で数日の内に出来るようになっていましたが、当時はそういうマニュアルはなかったんですかね?