こちらも『REC/レック4 ワールドエンド』を観た流れから再見です。
RECは1作で完成しきった作品ですが、この続編まではぎり合格点。
娘の薬を買いに行った父親とか、アパート脱出経路など、1作目で若干気になっていた部分が2作目で解消されてすっきりします。
私はモキュメンタリーとかPOV手法は好きなんですが、作品によっては手ぶれ映像に酔ってしまいます。『クローバーフィールド/HAKAISHA』などは素人によるホームビデオとい設定だったので、途中から気持悪くなって殆ど画面を見られなかったほどでした。
しかし、このRECシリーズの良いところは、1作目はテレビカメラクルー、2作目はSWATのヘルメットに装備したCCDカメラと、手ぶれが激しくないので非常に見やすいです。
1作目と同じアパートが舞台であることと、お話が上や下に行ったり来たりしてるだけということで、途中から話がマンネリ化しちゃうのが玉に瑕な作品ですが、前半の緊張感、個々の視点によって全貌が明らかになっていく構成などはうまいと思います。
ララという隊員が感染者に追い詰められるあたりの映像が迫力がありました。
あと、あの気味の悪い部屋や天井裏にぐいぐい潜入していく様は鳥肌ものでしたね。
ただ、POVというリアリティある手法に、オカルトという非現実感のかみ合わせが悪く、十字架や祈祷でひるむ感染者の姿は、せっかくのホンモノっぽさが一気に嘘くさくなってしまうのが残念なところです。
以下ネタバレ↓
それにしても悪魔の正体が『ヒドゥン』みたいな生物で、悪魔つき現象が血液や唾液から感染し、おおもとの血から血清が出来るというのは斬新すぎる世界観ですね。
私的には、あの生物は宇宙生物で、寄生した宿主から感染させた人間をテレパシーでコントロール出来る生物なんだけど、教会も少女もこの現象を悪魔付きと思い込んだことで、その思考に影響され、祈祷や十字架を恐れるだけではないかと。
何故、暗視カメラにしか写らないのかというのも、宇宙生物の超能力とかこじつけられるとしても、十字架で血液に火がついたことはいまいち説明出来ないんですよね~。
なんだかよくわからない世界観です。