青木泰講演会「震災がれき広域処理-亡国の列島放射能汚染」 | あんくら島田のブログ

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『安心して暮らせる島田を作る市民の会』
私たちは静岡県島田市での「震災がれき広域処理」への疑問から活動を始めた年齢や立場・市内か市外かなどの「枠」にこだわらない個人有志の集まりです。


‎5/11(金)に行われた 環境ジャーナリスト 青木 泰 氏による勉強会の動画をアップしました。
参加できなかった方は、ご覧下さい。

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【レジメ】

放射能汚染をこれ以上広げないで
震災がれき広域処理-亡国の列島放射能汚染
20120512 環境ジャーナリスト 青木泰

<避難者を追いかける非情>
福島第一原発の高い染料を記録した東日本の「汚染地域」。「非汚染地域」に避難した母子家族を追いかけるがれきの広域化。非汚染地域は、別の役割が。P10

<がれき受け入れ状況と世論>
*自治体の86%が受け入れ困難-共同通信社(3月4日)P26
*NHKの世論調査-57%受け入れ賛成(3月13日)
*週刊5誌~週刊女性、SPA、フライデー、週刊文春、金曜日~反対が主流に。
*TVモーニングバード(4月19日)被災県-宮城は、可燃がれきは処理できる。

<がれき受け入れから騒ぎ-広域化の検証>
1).がれきの広域-受入れが復興に繋がるか?-真逆の真実。
①巨額-1兆円の予算化。被災地処理5000億円の倍額。
*地元処理-約2.2万円/1トン
*広域処理-約6~7万円/1トン
*2,250万トン×2.2万円≒5000億円
*全体の2割弱の広域化で予算が倍増
1兆700億円(産経2011年11月17日)、9,900億円(3/26交渉で環境省発表)
②地元での深刻な問題-人口流出(週刊SPA4月3日号)
*被災地の雇用減と宿泊施設がないこと。
*災害対策費が地元に落ちない。
③環境省-広域化ありきのがれき処理計画-獲得した予算の消化か?
*<福島県内>方針(6月23日)をそのまま広域化方針「災害廃棄物広域処理の推進について」(8月11日)。全国の自治体とすり合わせ無し。

2).崩れた広域処理の理由
①がれきの処理が「遅れている」とキャンペーン。
 3/26の院内交渉で環境省は「がれきの処理は順調」と発言。「7%だが仮置き場への移行は完了」(予定通り)
では、大臣発言は事実と異なる?
②3年以内に処理したい。→「適当」
③地元でできない
→仙台市は自前で目途を立てた。 資料P3~4
→地元での処理にブレーキ(何のために?)
*陸前高田市のがれき処理のプラント建設に「待った」

<安全性その1>広域化されるがれきは汚染されていないか?
・「放射能についての知見ない」3/26政府交渉で環境省公言。P26
・環境省 放射能や有害物についての調査行っていなかった。
①放射性物質-セシウム、ストロンチウム他②アスベスト、砒素など。
・当初福島県は「汚染されている」ので除外。岩手、宮城は汚染されていないと認識していた。
*牛肉、稲わら発覚。
*早川由紀夫群馬大学教授作成-放射能汚染図など 資料P8
*両県の市町村の焼却炉の焼却灰が高濃度汚染 資料P11
*陸前高田の倒壊松-京都の5山の送り火-セシウム検出
・環境省の言い訳
「運ぶ先は岩手、宮城よりも汚染されている」 資料P10
「焼却炉で99.99%除去できる」排ガスは「不検出」

<安全性その2>焼却炉の煙突から放出されないか?
-バグフィルターで99.99%除去-煙突の煙から出ない-本当か?
・「99.99%除去」は裏付けがなかった」東京新聞(1月21日)P35
・「不検出」は、「0」ではない。検出限度以下は、検出せず。
・島田市の試験焼却データで検証した結果、60~80%しか捕捉できず。
・バグフィルターメーカー:放射性物質の除去は保障できない。

<安全性その3>放射性物質は埋め立て処分場に埋め立ててよいのか?
環境省方針
①可燃ごみ お尻規制(燃やしていい基準は無い)
②不燃ごみや焼却灰    8000bq/kg
③再生処理        100bq/kg P25
埋め立て処分の規制は80倍に緩和。
最終処分場-放射性物質に対応した施設でない。-島田市の事例。
*放射性物質は、拡散・希釈・焼却「NO」ドイツからの勧告。 資料 P20

<汚染による影響?その1-内部被ばくには閾値がない> P5
①武田邦彦中部大学教授:個人の被ばく総量=外部被ばく+内部被ばく(空気、食品、水、埃)内部被ばくは外部被ばくの5倍の影響
②児玉龍彦東大教授:被ばくによって癌化する。DNAの損傷。
③村田三郎阪南中央病院副院長:自律神経過敏な人&原爆症認定基準改定。
④医師の意見書 10bq/kg以下を。 P17

<汚染による影響?その2-「がんがん出ているわけではない」論への反論>
セシウムは、たった『0.1g』で『8000ベクレル』を日本人全員に配れる量。

<総まとめ>
①国や環境省は事実を隠している。国には頼れない。がれきを焼却すれば空気が汚染され、内部被ばくする。
②がれきの全国・広域化処理は、日本中を放射能汚染列島に。農業、経済、文化に大打撃。
③非汚染地域は、避難者を受け入れ、安心できる食材を供給できる場所に。


 
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