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​2歳2ヶ月 発達ゆっくり息子
臨床心理士、臨床発達心理士、保育士資格持ち母ちゃんが息子のおうち療育をしています。
おうちでできる療育•知育情報を発信中です。


発達障害児に対しては、早期発見•早期療育、が通説になっていますが、どのような療育方法があるのでしょうか。


今後3つの療育方法について簡単にまとめていきます。


今日は応用行動分析(ABA)についてです。



  応用行動分析(ABA)


応用行動分析(以下ABA)は、とても有名な方法ですね。

療育現場以外、精神科医療などでも用いられる方法です。


あまり詳しく書きすぎるとキリがないので、とても簡単に書くと

•褒めて伸ばす(強化)

•手助けをして成功体験をさせる(プロンプト)

•どこでも望ましい行動を取れるようにする(般化)

が特徴です。


お子さんが望ましい行動を取ったら(例えば発語をしたり、正しい姿勢で食事を食べていたり)褒めたり、お子さんの喜ぶものを渡すことで、その行動の頻度が上がると考えられています(強化)


獲得させたいスキルがあるけど、お子さんがその行動をまったく取らない場合は、手助けをして成功させます(プロンプト)

そして成功すればすかさず褒めます(強化)


例えば、積み木をつんで欲しくて大人が積み木をつんでみるけど、まったく真似をしない場合

•大人が積み木をつむのを見せる

•お子さんの手を優しくとり、一緒に積み木をつむ

•つめたらしっかり褒める、またはお子さんの喜ぶお菓子などを渡す

というやり方で行います。


また、問題となる行動がなぜ起こったのか、どんな行動をとったのか、行動をとった結果はどうなったのか、を観察することもABAの特徴です。

その観察をもとに、支援の計画を立てていきます。


例えば、

•買い物に行きお菓子を買って欲しいと大泣きするので根負けしてお菓子を買ったら、その後もスーパーに行くとお菓子を買ってくれるまで泣き叫ぶようになった

などの場合は、大泣きするとお菓子を買ってもらえると覚えてしまっているため、お菓子は買わない約束を事前にして、その日はどれだけ泣いてもお菓子を買わない。泣くのが落ち着いたら落ち着けたことをしっかり褒める、などが典型的な方法ですね。


ABA専門のセラピストは週に20時間から40時間のセラピーを推奨しています。

20時間というと毎日3時間です。


ABAはスキルの獲得、とくに発語を促すにはとても効果的な印象です。

適切な時間とスキルでABAをすればIQが上がる効果がある、といった研究もありますが、確かに順調にスキルを獲得していくとIQは上がることがあります。


そのためABAは

•発語や何かのスキルを獲得したい場合

はとても合うのではないでしょうか。

何歳からでもOKですが、3歳までに始めるとより効果的だという印象を持ちます。


週に20時間以上ABA療育をしようとすると、母や父がABAを学び我が子に療育をしないと難しいとは思いますが、これはどうなのでしょうか。


•両親が療育の先生になってはいけない

•一番我が子を分かっている親だからこそ一番効果的な療育ができる


異なる二つの意見があると思います。


私は親御さんがABAを学ぶことは良いことだという意見です。


必ずしもABAを細部まで知る必要はありませんが、ABAの代表的なスキル「褒めて伸ばす」は、子育ての基本ですし、とても大切なことだからです。


一方で、親御さんが無理をしすぎるのもよくありません。

親御さんが、療育をせねば!と思いつめるのはお子さんにもよくない影響を与えます。


家族楽しくたくさん遊ぶことが何より大切です。


ご家庭では、ABAの良いところを取り入れて、お子さんとの関わりを工夫したり、遊びに取り入れつつ、信頼できる療育施設に定期的に療育を受けに行く、というやり方が良いのではないかな、と感じます。


私は今のところ息子に対して

•発語

•机を拭く

•積み木を積む

•なぐりがき

•おもちゃの使い方

はABAのやり方で教えました。


ですが決して無理はしませんでした。


一番の目的は息子が心穏やかに育つこと

ABAはその手段の一つです。

なので私はABAのみにはこだわっておらず、楽しそうな遊びを調べて一緒にやってみたり、保育園でやっていた遊びを真似したり、といった普通の子育てを楽しんでもいますし、今後記事にしていきますがTEACCHや感覚統合療法の考えかたも取り入れています。


ABAが気になるかたは

•書籍で勉強してみる

•講演会などに参加してみる

•療育の先生に相談してみる

•まずは子どもの良いところを探して積極的に褒めてみる

を試してみてはいかがでしょうか。


もしも「あ、良いな」と思えればぜひ家庭で取り入れてみてください。


お子さんがスキルを獲得する素敵な瞬間が見られるかもしれません。