ボクは彼女にメールを送った。
テーマは“さりげなく”である。
メールに意味を持たせてはならない。
大きな意味を持つメールほど、意味の無さを装わなければならない。
彼女は、仙台に住んでいる。
そして、ボクは仕事で仙台にいた。
ボクは愚痴のメールを彼女に送る。
“日帰りの予定だったんだけど、スケジュールが押して帰れなくなっちまった・・・。 最悪や~。”
幾度かのメールのやり取りのあと、彼女から狙い通りのメールが届く。
“じゃあ、朝までお付き合いしますよ!!”
神からの福音が届いた。
ボクの計画的犯行は予定通りであった。
元々、仙台からその日に帰るつもりは無かったし、彼女にそう言わせるのも予定通りであった。
ボクには、彼女と2人で過ごす夜が、前日にはイメージ出来ていたのである。
ここで、大事な事が一つ。
彼女は、ボクの弟分の彼女である。
呼び出したところで何が出来る訳はないのである。
でも、呼び出してしまったのである。
長い夜の始まりである。