生きる上で誰かに寄り掛ってみたり、それを煩く思ったりすることは、非常に人間臭いなあ、と思うのです。私がいま求めるものは人間でなくて空気なのかも知れない。だけれど空を抱くというその一瞬の行為の上に美しくも険しい恐怖に満ちた想像を重ね、その想像が自分自身を蝕んで了う寸前に生きて居たいのかも知れない。恐怖はいつだって私を破壊して来たけれど、その破壊はいつだって私の救世主でした。
簡単に触れることができて了っては、厭。
備わった感性や柔らかい才能の奥のまた奥に、ヒンヤリとした魅力をいつも携えて居てね。
そして私はいつでも手を伸ばして居たいです。触れられる筈の無い、存在の無い空気に向かって。
これは現在の私にとって、最大の理想なのだと思います。
私はいつかの自分の為めをいちばんに思って了うようなケチ臭い女であったけれども、こんな理想を抱いてからは、勢いよくいまの自分の為めに何もかも浪費したい気持ちになった。成長と呼ぶ可きか衰退と呼ぶ可きか判らないけれど、迚も気持ちいいです。
贅沢がいまに、人を生かすよ。