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同じ作品を何度も見てしまう理由
角川新書:<面白さ>の研究 より

 文化人類学者にして漫画家の著者が、ヒット作品がヒットした原因について学問的に考察している本です。”世界観エンタメが、次世代の「有望産業」となりうるのは確かだ”という帯の文句を見て興味がわきました。

「空間感覚・時間感覚」「社会集団」といった概念を用いて「世界観エンタメ」の要素を持った作品がヒットすることを述べています。
 
 本全体について述べるのは量が多すぎるので、まず直感的にわかりやすいと思った部分を紹介します。

 以下抜粋

 人は、ナウシカが最後にどうなるか知りたくて「風の谷のナウシカ」を繰り返しみるのではない。そんなのは一回目で分かっている。王蟲に跳ね飛ばされて死んだと思ったら生き返るのだ。
 そうではない。ナウシカが生き返って金色の触手の上で「王蟲ありがとう、ありがとう」と言うところを「再び見たい」のだ。ナウシカがメーヴぇで風に乗って飛ぶところ、恐ろしい巨神兵の破壊力、一人月光を浴びながら不吉な風の音を聞くナウシカ。それらの断片を繰り返し味わいたくて見るのである。
 人はストーリーではなく、「世界」を消費しようとしているのだ。
 それはあたかも、人がナウシカの世界に住みたがってるかのようでもあり、それを丸ごと食したがっているかのようでもある。
 繰り返し庭園を散策し、同じ景色を別の角度から眺めて、そこから受ける刺激を楽しむ。または、食欲が起こるたびに、同じ刺激を求めてお気に入りの料理を注文してしまうことに似ている。

(二章 時空感覚と社会空間の研究 より一部抜粋しつつ編集)
 
 この文章を読んで、劇場版ラブライブを9回も見た時の事を思い出しました。
 確かに入場者特典は何回も足を運んだ大きな理由です。しかし、毎回全編通して観賞したのは、この映画を何回も味わいたかったからなのだと気づきました。
 ラストライブの最後のシーン、μ's9人がジャンプし、LoveLive!のロゴが出てくるシーンを再び見たかったのです。
 挿入歌”Hello,星を数えて”の歌いだしの超絶かわいい凛ちゃんを、”?←HEARTBEAT”でコミカルに動く3年生3人を、SUNNY DAY SONG転調部、穂乃果のソロからラストのサビに向けて音が広がっていく所を。同じシーンに興奮したり、前の回でしっかりと見えなかった部分に注目したりすることで、作品の世界を味わいつくそうとしていたから何回も劇場で充実した時間を過ごせていたのです。
  
 これ以外にも、なんとなく感じていた概念を言葉にしてもらった部分が沢山あり、近いうちに全部紹介したいと考えています。

 参考文献:<面白さ>の研究 都留泰作著 角川新書

”行動を伴わない想像力は無意味である”
喜劇王 チャップリン(チャールズ・スペンサー・チャーリー・チャップリン)
イギリス映画俳優、映画監督、脚本家
1889.4.16~1977.12.25

 昨日の「始めさえすれば、もう8割は成功したのと同じだ」が重圧を緩和してくれる言葉ならば、こちらは自分に発破をかけてくれる言葉です。
 想像力、妄想力は無駄に逞しいのですが、それをうまく表現できず、行動に反映できていないのが現状です。
 設計者として人並み以上に業務をこなせているのは、図面という形で表現・行動できているからなのだということにも気づかされます。
 頭の中にあることを自由自在に表現できる技術を早く身に着けたいです。

 今回からタイトルの先頭に番号を入れることにしました。分子が投稿回数、分母が投稿しなければならない回数です。もし投稿できなかったときは、連続投稿して帳尻合わせします。

 しかしチャップリンってクリスマスに亡くなったんですね。

 開始3日目にして苦戦しています。
 原因は「書きたいことが多すぎてまとまらない」ことと、「作業時間が少ない」ことなので、「書くことが思いつかない」よりはましですが。

 とりあえず本日のノルマをこなす為に、偉人の言葉を載せてみます。

”始めさえすれば、もう8割は成功したのと同じだ”
ウディ・アレン(アメリカ 映画監督・俳優・脚本家・小説家・クラリネット奏者 1935年1月~)

 今の自分に響く言葉を名言集から抜いただけですが、読んでくれている人の力になればうれしいです。

参考文献:偉人のアフォリズム101 紫月尼蜜香 東邦出版