「死にたい。」
隣の部屋に寝ている妹に聞こえないように小さくつぶやいた。
死ぬことは、悲しい事なのだろうか?
人間は皆、慢性的に自殺しているのではないか?
自殺する人は、必ずしも追いつめられている訳ではないだろうと思った。
テレビの中の教育評論家によると、「早まってはいけない」らしい。
確かに、自殺者が死を早まっているのは確かだけれど、その是非は、私には分からなかった。
辞書で、親不孝の意味を調べた。次に、子不孝という言葉を探したが、見つからなかった。少しムカッとして、辞書を枕にして寝ころんだ。私の孝子という名前が、まるで親に奉仕する為だけに生まれたと言われているようで、嫌だった。親孝行させる為だけに、子供を産むのだとしたら、それは子不孝だろう。いつもこんなことばかり考えている。他人に知られると、馬鹿だと言われるだろうか。
東京のどこかの町で小学生が殺されたらしい。テレビの中で騒いでいた。このテレビキャスターは、帰りのバスの中で、この子の名前を憶えているのだろうか。誰でもいいから地球を爆発させてくれれば良いのに。不謹慎なことを言いたい気分だった。きっと私はいつも間違っている。もう太陽が傾いてきた。今日は何をしただろう。私に明日はあるのだろうか。私はなぜ死なないのか。このまま眠りたい。