こんにちは。アニメの円盤を収集するのが趣味の一般人です。大学生の頃は夜中まで起きてシーズンアニメを見るのが日課でしたが、働き始めてからはまとまった休みにしかアニメが見られなくて辛い。自然と見るアニメも一本で完結する映画中心になってきたりと変化があります。
 さて、今回は少し前に見たアニメの記憶を遡って、振り返っていこうと思います。



 あの「電脳コイル」を手掛けた磯光監督の2作目。
2022年の1月28日前編、2月11日後編の各2週限定劇場上映されたようです。自分自身、存在自体は認知していたものの実際に見るのは半年前ぐらいにBlu-rayを買ってからが初めてでした。

 ストーリーは科学が発展し、宇宙旅行が実現した2045年。日本の民間宇宙ステーションで生まれた二人の少年少女を主人公とした近未来SF作品。大きなテーマは「宇宙」と「AI」の二つ。その中でも色々と考えさせられる議題が多くあるアニメでした。

 前半パートでは、「宇宙からの生配信」や「無重力での軽快な移動」などの行動を一般レベルの人間が行うことで宇宙やAIへの憧れ、興味を引き立たせてくれます。作中でもそれが当たり前の世界ではなく、科学の進歩によるものがきちんと表現され、ちゃんと視聴者と同じ視点で感動する人達がいるからより共感するのかもしれないです。また、腕の表皮にディスプレイをプリントし、タッチ操作するのは今現在は無理だけど将来はできるかもしれないギリギリのラインで近未来感を出すのが上手いなぁと思いました。
 後半パートは打って変わって宇宙空間での事故、AIの暴走という前半パートの楽しさの裏にあった恐怖や問題を引き出す内容となっておりました。逃げ場のない場所でどう冷静に対応するか、また何を考えてAIが動いているのかを読めない緊張感が恐ろしくもあり、ハラハラさせられて面白かったです。

 キャラクターの人間性がリアル!主人公の少年、登矢は月で生まれた人類初の子供で頭にインプラントを埋められて民間の宇宙ステーションに在中しています。宇宙で生まれ、地球に降り立った事のない彼はどこか自分を地球人とは違うと自己差別しているためか、性格が捻くれてます。ただの厨二病も入ってるかもだけど。それ以外にも、この物語は基本的に子供達(少中高生)が主役でクセのあるキャラが多いです。特にピンチになっても頑なに配信をし続けるインフルエンサーの美衣奈は言動全てがYouTuberそのもので見ていて「あー、こういう人いそう」と思わず声に出してしまいました。むしろピンチな時ほどカメラ回すのもリアル。

しかも、冒頭の挨拶は忘れない。自分の手をカメラとして使えるの凄い爆笑


 自分がこのアニメを見る中で感じた議題は「宇宙はそこまで魅力的か」「AIの発展に制限を設けるべきか」。

 前半の議題については社会的に見たとき、宇宙には未知のことが多く、より文明を発展させていくポイントになる事この上ないので魅力はある。作品の中でも、月への移住を計画しており土地や資源の確保になるだけでも宇宙開発をしていく大きなメリットとなる。しかし、今回議題にしたところは個々人の価値観によるところである。それこそ、将来宇宙に行ける機会が与えられた時に自分は即答できるだろうか?大きくそして魅力ある夢だからこそ、その裏にあるリスクや恐怖を考えると怖くて自分は地に足つけてればいいかな(笑)って考えてしまいます。もちろん、何度も検証されて実績ができ、それが当たり前の世界になれば心変わりもするとは思いますが、今回の作品のようにその実験段階でファーストペンギンにはなれないです。

 後半の議題の方がより深く、試聴しながら感じた議題でした。AIが人間の理解を超えて成長した時に、人類の味方である道理は無いということです。例えば「地球の環境を良くしたい」とAIに願った時に、まず人類を消すという選択を取るような可能性も無きにしも非ずですよね。本作では、過去にAIの暴走により死傷者が大量に出た『ルナティック・セブン事件』を機にAIの知能レベルを任意的に抑えることが世界各国で確約されており、最終的にピンチに瀕した主人公達はそのレベルを限界を超えて引き上げた結果、人間は愚か殆どのAIでは理解不能の領域までその知能を習得し危機を回避することができる。また、AIの発展によりそれをカルト的に信仰する集団も現れ、人類側でのその扱いに統率性が取れなくなる場面も見られた。過剰成長したAIに、自作のAIで『人間の価値』を伝えようとする場面が見ていて何とも言えない気持ちになった。


 本作は前編3話、後編3話の計6話で完結しており時間のない自分でも比較的見やすい作品であった。近未来という設定上、知らない用語や専門知識が豊富で冒頭は覚えるのに頭を使う気もするが、たまにはこういう作品も良き❤️上で書いた議題以外にも見ている中で色々と考えさせられる事は多くあった作品のように感じる。(ちょっと記憶が曖昧)この作品から分からない事にも飛び込む勇気がもらえた気がします。テーマ性のとても強い作品だと感じたので、またゆっくりと自己研鑽を、積んでから改めて見返したいなと思っています。