こんにちは。アニメ視聴と円盤収集が趣味の一般人です。アニメで学べる作品といえば「Dr.STONE」や「働く細胞」、「宇宙兄弟」など有名なものがたくさんありますよね。

今回は、昔NHKで放送されていた「マリー&ガリー」を久しぶりに視聴しました。


 

 2009年から2010年にかけて放送された、東映アニメーション制作の5分間のショートアニメ。NHKの「すイエんサー」内で放送されており、全40話。その後、続編の「マリー&ガリーver.2.0」も全30話放送されています。(まだ未視聴)

 「科学アニメ」と聞くと、どうしても真面目に勉強する作品を想像してしまいますが、この作品はそんなイメージとはかなり違います。

  科学1割、エンターテインメント9割!? 5分間に詰め込まれたドタバタ科学アニメ

 主人公は、科学が大の苦手な中学生・マリカ。

 ある日、不思議な街「ガリハバラ」に迷い込んでしまった彼女。そこにはガリレオ、ニュートン、キュリー夫人、エジソン、ダ・ヴィンチなど、歴史上の有名な科学者たちが普通に暮らしています。

 ……いや、科学者が普通に街を歩いている時点で色々おかしい(笑)。

 しかも、ガリレオはオヤジキャラ、キュリー夫人は野沢雅子さん、ダ・ヴィンチは田の中勇さんという、キャスティングまで妙に豪華。

 科学の法則や現象を題材にしながら、毎回ガリハバラで騒動が起き、それを通して自然と科学について知ることができる。

 そんな作品です。

 まず、この作品の一番凄いところは5分しかないこと。本当に短い。

 普通の30分アニメなら「今日はこの話をやります」と導入して、キャラクター同士のやり取りをして、最後にオチ……というところを、この作品は5分で全部やってしまう。

 例えば「万有引力」「干渉」「電磁力」「アルキメデスの原理」など、学校の授業で聞いたことがあるような科学の話をテーマにして、それをギャグとストーリーに落とし込んでいきます。

 なので、見ている時は「科学の勉強をしている」という感覚があまりない。

 むしろ「なんでアルキメデスがおでん屋やってるんだよ(笑)」みたいなノリで見ているうちに、いつの間にか科学の知識が頭に入っている。

 こういう教育アニメって、勉強させられている感じが出ると途端に見るのが辛くなると思うんですが、この作品はそこを上手く避けていると思いました。

  個性豊かなキャラクター(偉人達)とストーリー

 そして、キャラクターがとにかく濃い!

 主人公のマリカはゴスロリ風の服装をした女の子。

 科学が苦手なので、科学者たちから色々な話を聞かされても基本的には「知らない」「興味ない」という反応。

 科学アニメの主人公なのに科学嫌い。

 この時点で面白い(笑)。

 そんなマリカに科学を教えるのがガリレオ。

 ただ、このガリレオも「偉大な科学者」というより、かなりクセの強いオッサンとして描かれています。

 他にもキュリー夫人、ニュートン、フレミング、アルキメデス、ダ・ヴィンチ、ダーウィン、エジソンなど、教科書で見たことのある人物が次々と登場します。

 もちろん史実通りの人物ではありません。

 というか、アルキメデスがおでん屋をやっていたり、フレミングがDJ屋台をやっていたりする時点で、もう完全に別人(笑)。

 でも、こうやってキャラクター化されているからこそ、名前を覚えやすいんですよね。

 「ニュートン=リンゴ」「アルキメデス=浮力」「フレミング=電磁力」みたいに、それぞれの人物と科学のテーマが結びついていく。

 これ、教育アニメとしてかなり上手いと思います。

 そして、個人的に面白かったのが科学を説明する方法が毎回かなり強引なところ。

 普通なら「では、○○の法則について説明しましょう」となるところを、この作品ではキャラクター同士の騒動の中に科学の話が無理やり入ってくる。

 その無理やり感が逆に面白い。

 「今日はこの科学を覚えてください」という雰囲気ではなく、「なんか騒いでたら科学の話になってた」くらいのテンション。

 だから子供が見ても楽しめるし、大人になってから見ても「そういえばこれ学校で習ったな」と懐かしい気持ちになれます。

 あと、作画が可愛い!

 マリカのゴスロリ衣装をはじめとして、キャラクターデザインがかなり特徴的。

 キャラクターデザインを担当しているのは馬越嘉彦さんで、東映アニメーションの公式スタッフ欄にも名前が掲載されています。

 5分アニメなので作画をじっくり楽しむタイプの作品ではないですが、キャラクターのデザインがしっかりしているので、短い時間でも印象に残ります。

 特にマリカは「科学アニメの主人公」としてはかなり異色な見た目。

 科学者のおじさんたちに囲まれて、ゴスロリの女の子が「科学なんて嫌い!」と言っている。

 この絵面だけでもう面白い(笑)。

 そして、作品を見ていると「教育アニメってこういう形でもいいんだな」と思わされます。

 科学について詳しく説明するだけなら、アニメである必要はない。

 でも、キャラクターがいて、ストーリーがあって、笑える。

 その中に科学の知識を混ぜることで、「覚えよう」としなくても自然と頭に残る。

 実際、公式でも「1割科学・9割エンターテインメント」をモットーとした作品として紹介されており、まさにこのバランスが本作の魅力なんだと思います。

  後書き

 5分アニメということもあって、一気見するとかなりサクサク進みます。

 ただ、これが意外と良い。

 仕事から帰ってきて「30分アニメを見るぞ!」となると少し気合いが必要な時もありますが、5分なら気軽に再生できる。

 1話だけ見ようと思って再生したら、そのまま何話も見てしまう。

 このタイプの作品ですね(笑)。

 しかも、1話ごとにテーマが変わるので、途中で区切っても見やすい。

 自分のようにまとまった時間が取りにくい人間には、こういうショートアニメはありがたいです。

 ちなみに続編の「マリー&ガリーver.2.0」では新キャラクターのノリカが加わり、マリカと二人で科学を学んでいく形になります。こちらは全30話で、科学の内容もさらにパワーアップしているとのこと。

 マリカが科学嫌いだったのに対して、ノリカはさらに科学が大嫌いという設定らしく、「それ主人公側に置いて大丈夫なの!?」と思ってしまう(笑)。

 今回は無印を見ましたが、続編もそのうち見てみたいですね。

 全体的には、「勉強するためのアニメ」ではなく「楽しんでいたら勉強になっていたアニメ」という印象でした。

 学校で習った科学をそのまま説明するのではなく、歴史上の科学者を面白いキャラクターにして、5分という短い時間にギャグと科学を詰め込む。

 今見ると「こんな教育アニメあったなぁ」と懐かしく感じる一方で、改めて見るとかなり挑戦的な作品だったんだなとも思います。

 特に、ガリレオやニュートンなどの偉人をここまで好き勝手にキャラクター化してしまうのが凄い(笑)。

 科学が得意だった人も、苦手だった人も、そこまで難しく考えずに見られる作品。

 自分も学生の頃に見ていたら、もう少し理科の授業が好きになっていた……かもしれない。

 まあ、当時の自分がこのアニメを見て勉強するかと言われたら、普通に「マリカかわいい!」だけ言って終わってそうですが(笑)。

 5分で笑えて、ちょっと賢くなれる。

 こういう教育アニメ、やっぱり良き!