クリスマス前、クライストチャーチから一路、車で2時間半ほど北上してたどり着いたるはシーフードやマッコウクジラ、イルカが見れることで有名なカイコウラ。
この日も雨が降っててけっこう寒かったんですが、それでもイギリスで見る海と全然違う色の海に感動。歩き回って浜辺で遊びます。
海草がすんごい打ち上げられてて、私「これを酢の物に・・・」と呟き続ける酢の物女と化す。
これは市役所の建物だそうです。
駐輪用の枠がクジラさんのデザインでかわゆす。
この日は午後遅めに到着したので早々に晩御飯。私たちはキッチン付きのアパートメントに宿泊したのですが、夕食は野獣ママが「ここの伊勢海老が美味しい」と教えてくれた小さなホテルのレストランへ。ニュージーランドではClayfish(普通だとザリガニだよね?)と呼ばれていますが、伊勢海老ですね。私は一も二もなくこれよ。
やばうまです。伊勢海老だのロブスターだのは大好物なのでメニューにあるとほぼ確実に食べるけど、NZの伊勢海老が一番美味しい。ありがたすぎて、最後の最後までちっこいカスまでほじくり返してw堪能させていただきましたですよ。
野獣さんはホワイトベイトの卵とじ(っていうの?)。ホワイトベイトはイギリスではワカサギふうの小さいしっかり骨のある魚なんですが、ニュージーランドのはいわゆるシラスみたいなやつ。稚魚ですね。
こうやって卵に混ぜて焼いて食べるのが主流なんだけど、魚屋さんで買ってきて家で作ったほうがホワイトベイトをもっともっさり入れて、卵は少なく薄くって軽めに仕上げられるので家で作ったほうが美味しいと思う。。。
デザートはパブロバ。
さてさて。
そんなこんなでカイコウラ。翌日はこの遠出の一番の目的、すなわち、、、
海釣り体験へゴー!
だっ。いやね、もともと長男が魚釣り好きなんで、一度は海釣りも、ってんで。
次男は乗り物酔い激しくて、毎回ボートと名のつくものに乗ると一瞬でこんな→んなってしまって可哀想なんですけど、やっぱり一生に一度くらいは体験しとく?という強引な野獣さんの提案で実現した本企画w。
朝も早うから港にやってきました。
「僕らの船アレかなー」ってまだこの時はこの後どうなるかわかってない元気な奴ら。
漁師さんの船に乗ったのは私ら一家と、クライストチャーチから社員旅行で来たという若いマオリのお兄さんお姉さん8人のご一行。私らは出発の1時間前に「これが一番効く」と言われている酔い止め薬を飲んで、いざ出陣。
漁師さんからいろいろ説明を受け、「すんごい揺れるところで釣りするけど大丈夫だね?」と念を押され(いや、もう出航してるから「いやです」って言っても帰れないじゃん)、我ら、
「大丈夫でっす!」
と啖呵を切る。
最初はな。大丈夫だったんだよ。。。高速で沖に向かうのはな、問題なかったんだよ。ものっそー波しぶきすごかったけど、船、水の上で跳び上がってたけど、ボーイズもキャッキャ言って楽しんでたんだよ。
沖へ。ものすごい上下する船にも、ボーイズは大喜び。
ところがだ。
(以下、汚い表現が出てまいりますので、そういうの嫌いな方はここでUターンお願いします)
沖で船を止めたとたん、ふわあ~ん、ふわわわああぁぁ~~~ん、という気持ちの悪~い揺れが。この辺りから、ボーイズの顏つきが神妙に。
まずは漁師さんたちが、あらかじめ仕掛けておいた籠に入っている伊勢海老を引き上げました。
むっさ入ってる!
そして、捕獲した伊勢海老のサイズを測って、規定より小さいものは海に帰します。これを担当したのがなんと・・・
齢8歳の小さな漁師さん!
手際よく伊勢海老をつかんでサイズを測り、小さいのはぽーんと海へ。「オスはサイズが○○センチ以下のものはダメで、メスは○○センチ以下だとダメなんだ」と説明してくれ。さらにはオスとメスの見分け方まで、わかりやすく説明してくれるというツワモノ。体はうちのAさんと同じくらいちっこいのに、揺れる船上での作業もなんのその。すごいなー。生まれたときから船に乗ってるんだろーなー。スーパー漁師だ。
中にはカニなんぞも入ってて、つかんで記念撮影させてもらったら、、、
思いっきりハサミで挟まれたがな。 (数日痛かったYo)
さて、この後、伊勢海老エリアからさらに移動して、魚釣りエリアへ。再度船が止まり、ゆーらゆーらする中で、いざ釣り開始!
またもや8歳の漁師さんに釣り方や竿の扱い方を教わって、糸を垂らすと・・・1分後には、、
釣れたよ~、母ちゃんにも釣れたよ~~~!
そして、同じように野獣さん、長男Zさんも、糸を垂らしたらその1分後にはいとも簡単に魚がかかり、じゃんじゃか釣れる釣れる。すげえ~~、見て見てAさん!って、振り返ったらAさん・・・
あかんかった・・・。
デッキでリバースすると罰金なので、とりあえず息子を海に放りこみ・・・じゃなかった、乗り出させて、
さあ、思う存分イケ! 魚に餌をたんまりくれてやれ!
とよくわからない応援をし、Aさん、リバース。その後は椅子の上でずーっと倒れ込んでました・・・このツアー3時間なんだけどな・・・。
そして、Zさんは大丈夫か、おお、魚釣れてるじゃん、と思いきや、
「マミー、ぼく気持ち悪い・・・」
で、このお方もお魚さんへのオヤツを盛大にイッター。
そしてこのような思わぬオヤツを待っているのはお魚さんたちだけではありません。
見よ。カモメ、そして大きなアホウドリたちも何十羽とやってきて、釣り上げられたものの小さすぎる魚が海に放りこまれるのを待っている。そんで、ニンゲンがをすると、これまた、
あら~? 何かちょっと風変わりなオヤツね~、うふふ
というふうに、すぐさま寄って来て、ついばみなさるわけです。はい、すいません、ほんとすいません鳥さん。
で、小一時間も経った頃から、船上はサバイバルゲームのような様相を見せ始めたこの海釣りツアー。生き残っていた大人たちの中で、まず私が撃沈。鳥さんや魚さんにさらなるオヤツを。
それから、屈強な体格の若い男性のひとりもやられます。んでさ、こやつ、船の反対側で釣りしてたのに、気持ち悪くなるたびになぜかわざわざ私の近くにやってきてオロロロロ、オロロロロ、と鳥さん・魚さんに餌付けをしなさるんだよね。
いや、私のいるとこ、ゲロ専用エリアじゃないんですけど。なんで私の横にきて吐くの。自分の持ち場で吐いてよwww。
さらに・・・初めて見た。
我が夫が乗り物酔いをしてるところを!!!
かなり揺れる船なんかでもこの人が酔ってるとこみたことないんですけど、今回初めて見ました。それほど海はすごかった、っちゅうことです。「一番効く酔い止め」なんちゅうものは焼け石に水ですよ。
でも、だ。
滅多に来ないニュージーランドの滅多に来ないカイコウラの、もうたぶん二度とこない海釣りツアー。ゲロごときで撃沈していられるか。たかがゲロ。一度吐いてしまえば少しの間は気分は良くなる。
てやんでぇ。
と、根性を出しましてですね。目の奥に炎をたぎらせてですね、釣ってやったよ。魚をな。何十匹も!!!
魚アフター魚、アフター魚アフター魚。
いやもうさ、釣り糸垂れるや否やかかってきて、ほんっとに巻き上げるたびに2匹とか釣れちゃうんで、普通にコンスタントに糸落として巻き上げて、ってやってたら、3分ごとに2匹とか釣れちゃうのよ。だからね、適当に休憩しつつ釣るのがいいんだけど、いかんせん船はロックンロールしてるわけですよ。なので、釣っては休憩、釣っては休憩ではなくてですね。私の場合・・・
釣っては、釣っては
という、もう傍から見てたら「貴女、もう十分ですから、おやめなすったら。。。」と言いたくなるようなサバイバル根性試し体育会系海釣り&リバース選手権(体育会系に失礼ですね)を繰り広げていたわけなんです。
野獣さんはそんな私を横目に1ゲロのみで復活し、8歳の漁師さんと協力してサメなんか釣りあげて喜んどる。ちくしょう。
サメー。
このように苦しみつつ楽しみつつ(ほんとかよ)、3時間後には無事帰港したのでした・・・。そして釣った魚。Perchと漁師さんは言ってましたが、日本語だとよくわかりません。メヌケ?赤魚? これを船の上で、私らが釣ったらすぐに2人の大人の漁師さん+8歳の漁師さんの3人でさばいてフィレにしてくれ、帰りにたんまり持たせてくれました。その量、たぶん3キロくらいあった。
すごい量・・・
ぜーんぶフィレに。
しかも、この魚の切り身3キロに加え、獲りたての活き伊勢海老3尾まで!これ全部、ツアー料金に含まれてるらしい。しかもツアー料金全然高くないのよ。予約してくれた野獣ママに聞いたら、卒倒するくらいお安かったのよ。ものすごい太っ腹!素敵だわ漁師。結婚したくはないけど。
ツアーを終え、アパートメントに帰ったらさっそくこのPerchなる魚を塩コショウとオイルだけで焼いて食べてみました。絶品でした!
見た目悪いけどな。
吐きながら釣った甲斐があったよ・・・! 家族親戚全員に食べさせてもまだ余るくらいあるよ!!!義実家にお土産だぁ。
伊勢海老も洗って。。。
茹でただけのが実は一番美味しいのです。
はーーー。カイコウラでの2泊3日の滞在、一気に最後まで1記事で書こうと思ってたのですが、ゲロ描写でだいぶ本気出してしまって長くなったので、2回に分けます。。。
次回は可愛い生き物が出てきますので、今回はこんなんで勘弁してください、はい、すみません。
ニュージーランド滞在記3・カイコウラ後編【母なる海の美しい生き物たち】に続きます。
お読みいただきありがとうございました♪