スカイピープル。
その声はそう言った。暗闇から現れた声は確かにワタシにそう告げたのだ。
ワタシの頭は何か良くない状態になっているのかもしれない。
幻覚?幻聴?とにかくこれが病気の症状なら、今日はもう遅いから、明日にでも病院に行かなくては……。
そんなことを思っていると、
「ふふふ、キミの頭はまともだよ。」
と多分ソレは笑いながら言った。
何が何だか分からないけど、話を進めなくてはしょうがない。ワタシは自分の置かれた状況を把握できないまま、
「スカイピープル。それがアンタの名前なの?」
とその声に向かって訊いてみた。
するとその声は少し間をあけ、
「……この運動、つまりこのゲシュタルトに対するとりあえずの呼称だよ。」
と言った。
何?何それ?意味がわからない?この人(?)は何を言っているんだ?
「もうちょっと分かるように言ってくれない?」
とワタシが言うと、
「ふふふ。じゃあ名前ってことでいいよ。」
と言った。
何か釈然としないけど、とりあえずコレの名前はスカイピープル。ワタシに怪奇現象を起こしていた犯人の名前はスカイピープル。それは分かった。
それからワタシは一番訊きたいことを訊くことにした。
「ところで、そのスカイピープルさんはワタシに何の用なの?何か用があるからこうして現れたワケでしょ?」
するとスカイピープルは、
「キミに少し頼みたいことがあるんだ。」
と言った。
ワタシは何も言わずに言葉の続きを待った。相変わらず外からは何の音もしない。この問題を解決しない限り、ワタシは何も音が聞こえない生活をすることになるのだろうか?するとスカイピープルはまたしても奇妙なことを言った。
「キミに『振動の世界』を作るのを手伝って欲しいんだ。」
え?何?振動?世界?いちいち言ってる意味が分からないんだけど……。
「全く意味が分からないけど、具体的にワタシは何をお願いされてるの?」
と訊いてみた。
するとスカイピープルはこう言った。
「そうだね。具体的にキミにやってもらいたいことを言うよ。今は良い時代だ。個人が情報をいくらでも発信できる。つまり具体的にキミにして欲しい行動は、ツイッターなどを使って、ボクの存在や言葉をみんなに伝えていって欲しいんだ。」
「え?よく意味が分からないけど、ワタシにツイッターやれってこと?」
「そう。」
「ワタシがツイッターやるの?」
「そう。」
とスカイピープルは言った。
え?
ワタシが?
面白いことも、為になることも、一つも言えないワタシが?
家族以外に心を開けない重度のコミュ障のワタシが?
教科書を読めと先生に指されるだけで赤面するワタシが?
ツイッター?
怪奇現象から頼まれて、ツイッターやるの?
無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理。