2016年4月3日よりAT-Xにて放送。全12話で原作は吉本ますめさんの漫画。
このアニメは東北地方の山奥にある山村で
巫女をつとめる少女、マチの日常を描いた物語です。
ドタバタとしたコメディ色が強く
また作中に登場するクマ、ナツは人の言葉を解し
仲良く一緒に暮らしています。
山奥に閉じこもっていたせいか
常識をまったく持ち合わせていないマチと
クマのくせに博識で
妙に知的なナツとの掛け合いは、実にテンポの良い笑いを誘ってくれます。
都会の生活を夢見る少女の受難 |
主人公のマチは、山奥での生活に嫌気がさし ことあるごとに都会で暮らしたいと相談します。
「この村を飛び出して広い世界が見てみたい。 もう…何も知らない子供でいるのは嫌なの!」 そんな彼女は中学生。 閉鎖的で排他的、娯楽もない 生活環境に難がある田舎の生活に不満を募らせます。 また彼女は過度の田舎コンプレックスを拗らせており 社会的な常識をまったく持ち合わせていないのがナツの悩みです。 ナツは様々な試練をリハビリとして与え、マチの成長を促します。
「都会ってのはね、一筋縄ではいかないんだ。 半端な覚悟じゃ、都会に飲み込まれてしまうよ」 ナツが心配する通り、このアニメではマチの致命的な短所が描かれています。 極度の人見知り、家電製品が扱えない、重度のコミニティ障害。 クマでありながら電子機器すら使いこなすナツとのギャップが さらにマチの未熟さを際立たせます。
しかしマチの一喜一憂がコミカルに描かれているおかげか 物覚えの悪い女の子、いわゆるドジっ子に対して沸く苛立ちはなく コミカルな寸劇を見ている気分になるはずです。
またマチの拙い知識と、強情さや我儘な態度さえ愛らしく 喜びから一点、落ち込んだ彼女の傷心っぷりは ゾクゾクとした嗜虐心が胸中へさざ波を立てることでしょう。
常識知らずのマチがトラブルに巻き込まれたり あるいは自分で起こしたり その反応や可愛らしさに悶えるうちに だんだん彼女が持つ愛くるしさの虜になってしまいます。 つまり可愛いは正義です。 |
| 田舎コンプレックスが日常を修羅へと塗り替える |
ストーリーは日常系です。バトル要素もなければ 小難しい推理パートもありません。 例えばマチがユニクロへ出かけてヒートテックを買ってくる そんな何気ない日常の一コマに、田舎特有の不便さが加わり 自虐的なギャグを生みだします。 なんてことない極々普通に服を買う話ですら 山奥で情報が少ないマチにとっては一苦労なのです。
「ナツ…ヒートテックって爆…発…」 「え!?」 ヒートテックを暖房機器と勘違いする常識のなさには脱帽ですが すでに漂い始める、そこはかとない不安感は これから訪れるであろうトラブルの期待感を高めてくれます。 たまにテレビ番組でやってる『はじめてのおつかい』を見ているような そんな微笑ましさが込み上げてきますね。
なお、彼女の波乱万丈な買い物は 目的地へ着く以前に、山で遭難しかけるという 予想の斜め上をゆく展開を見せてくれますし コロコロと変わる彼女の表情は、本当に魅力的です。
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| 後半はアイドルの話 |
後半のストーリーは村おこしにスポットをあてられる形。 ご当地アイドルとしてマチがオーディションを受ける話になります。
正直、後半は賛否両論いろいろありまして 若干人を選ぶ話になるかもしれません。 マチの被害妄想や、過保護なナツ、村おこしのため、無理強いをさせる展開。
どうもヒキコモリを力づくで外出させるような 個人的には好きではない展開です。 今までの話とは毛色が違いますし。 もちろん、面白いのは面白いのですが 展開が急に感じ、まったく別のアニメを見ている感じがしました。
巫女もクマも関係ありませんし このアニメが持つ軽快さも失われているように思えます。 些かシリアス展開があり、私はシリアスな展開に抵抗はないのですが マチの犠牲を前提とした、言わば生贄の強要は マチが人間として大きく劣っている事実を踏まえましても いくらなんでも乱暴すぎる印象を受けました。
終わり方もあまり後味が良いとは言えません。
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| キャラクターが魅力的なアニメ |
やはりキャラクターが物語を支えていますので。 どれだけキャラクターを好きになれるかが このアニメを楽しめるかどうかの鍵を握っています。
田舎特有な大らかなキャラクターは それぞれが持つ欠点を欠点と感じさせない良い意味で いい加減な性格をしており、そのポジティブな姿や キャラクター達の距離感に親しみを感じます。
それだけに、どこか歯車がずれると 今まで感じさせなかった、不快感が物語に角を立てます。 もっとも日常をモチーフとしたアニメですので そこまで酷い展開はないのですが 主人公のマチに感情が移入すれば、移入するほど 彼女の被害者気質が可愛そうに見え どこか執拗で陰湿なイジメを見ているようですし 無理矢理ギャグで丸めている雰囲気も 前半と比べ、ギクシャクしている感は否めません。
ですが、通して見れば やはりこのアニメはギャグアニメとして そこそこ楽しい時間を与えてくれるはずです。
マチと言うキャラクターが持つ魅力は大きく 純粋に可愛いキャラクターが出てくるアニメを見たい人に おススメしたいです。
総合評価 ★★☆☆☆ 2点
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