兵庫県川西市のさくら動物病院

院長です。

大院長、今日は出勤しています。朝ごはんを待ってる図

 

12月に入ってからかなぁ、

「吐く」症状でのご相談や受診が多いような。。。

感染症でもないのに、

ある特定の病気や症状が「流行る」ということが時々あります。

例えば尿路閉塞や子宮蓄膿症、てんかんの発作など、1頭診ると、その後続けて受診があったりします。
 

季節や気候、自然環境の影響はやはり大きいですね。

嘔吐の原因は様々です。
胃腸そのものに原因があることも、あるいは腎疾患の進行で体内に毒素が増えて気持ち悪くなることも、脳の障害の場合も、更には回虫を吐いたという例もあります。ですので、吐き止めを飲んで治まったからOKというわけには行かないことも。


 

中医学では、胃は食べ物を消化して小腸に送り消化吸収させる役割を持っています。さらに小腸では食物を「清濁(身体に要る物と要らないもの)」に分けて要らないものを大腸へと送っていく、そうすることで胃はスペースができ、また食べ物を受け入れることができるのです。

そう、元来胃は食べ物を下へ(小腸に)降ろすのが仕事、上から下への一方通行が普通。冷えや暑さや(外邪)様々な感情の乱れ(七情)により胃の働きが悪くなると、「上から下へ」のはずが、胃の気が逆に「下から上へ」と上がってくるようになります。「胃気上逆」という状態で、吐き気や嘔吐、げっぷなどの症状が表れます。

この時期、やはり冷えが一つの原因だと思います。あるいは、寒暖差の激しさ。

それと、年末年始にかけて、ご家族も何となく気忙しかったり、生活のリズムが変わって夜更かしがあったり、来客があったりで、高齢の子などは、急な変化にはついていけないこともあるかなと思います。
ご家族の体調や心の状態もワンちゃん猫ちゃんに影響を与えますよ。

 

食べて余り時間をおかずに未消化のものを1回か2回吐く、元気もある時は、余り心配は要らないと思います。
何度も続けて吐く、食欲がない、元気がない、吐いたものに血が混じる、等の場合は受診してください。
その際、吐いた物は色んな情報をくれますので、ご持参くださいね。

 

そして、吐いている時は、始まった段階で次の食事を躊躇わず1食か2食抜いて水分を摂り、嘔吐が続くかどうかを見て、受診の判断を。

食べては吐いて、を繰り返すことは、どんどん胃腸に負担をかけることになるので、思い切って休めてください。

中医学では、同じ嘔吐でも、身体を温める方が良いのか、のぼせているのを冷ます方が良いのか、五臓のどこかが傷んでいるならそちらを整えることで胃の状態も整える、というような考え方でお薬を選んだり鍼やお灸を使ったりします。

もう、動物病院もお休みに入るところも出てきていますので、生活リズムの変わる年末年始は

  • 冷え・寒さ対策(びわの葉温灸、おススメです)
  • 暴飲暴食させない(どうしてもご家族と一緒にご馳走を食べることもあると思いますので)
  • お散歩などのルーティーンもなるべくいつも通りに
     

若い子は、適度なストレスも悪いものではありませんが、シニアはなるべく生活リズムを保ってあげてください。


おそらくこれが年内最後のブログになるかと思います。

皆さま、今年も1年ありがとうございました。

来年は、動画も更にパワーアップしたいですし
中医学やワンちゃん猫ちゃんの「からだケア」「こころケア」のセミナーなどもやろうと思いますので
お楽しみに。

 

良いお年をお迎えください。

 

大院長訓示:ひっさしぶりのカリカリ朝めし、旨かった~
あ、ワン・ニャンたち、お互い元気で冬を過ごそうぜ!

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当院では、西洋医学と中医学(東洋医学)を組み合わせた「統合医療」で診療を行っています。食餌、運動、メンタルと、ワンちゃん猫ちゃんを丸ごと診て、健康長寿のお手伝いをしています。体質に応じた養生のポイントや漢方の選択、手作り食に加えて「薬膳」の視点を取り入れたアドバイスも日常的に行っています。どうぞお気軽にお尋ねください。

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