猫白血病ウイルス(FeLV)は、進行すると免疫力の低下や貧血、腫瘍などを引き起こす厄介なウイルスであり、飼い主様にとっても非常に不安の大きい病気です。 当院では、FeLV進行性感染症の猫ちゃんに対する新たな治療アプローチとして、抗ウイルス薬「ラルテグラビル」を用いた治療を取り入れています
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抗ウイルス薬「ラルテグラビル」(商品名:アイセントレス錠。本来は人のHIV治療薬ですが、獣医療では猫白血病ウイルス(FeLV)に対する抗ウイルス療法として応用されることがあります[/caption]
■ ラルテグラビルとはどんなお薬?
ウイルスの増殖に不可欠な「インテグラーゼ」という酵素の働きを強力にブロックするお薬(インテグラーゼ阻害剤)です。ウイルスのDNAが猫ちゃんの細胞に組み込まれるのを防ぐことで、体内でのウイルス増殖を初期段階で食い止めます。
■ 期待できる効果と治療の目的
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ウイルス量の低下 数週間〜数ヶ月の継続投与により、血中のウイルス量(RNAおよびプロウイルスDNA)を減少・抑制させます。
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全身症状の安定化とQOL(生活の質)の向上 ウイルスによる体への負担を軽減し、食欲の低下や体重減少(BCSの低下)などの症状を回復・安定させる効果が期待できます。
【※知っておいていただきたいこと】 本薬はウイルスを完全に体内から排除(完治)するものではありません。また、現時点の獣医学データでは、統計的に明確な「生存期間の延長(延命効果)」までは実証されていません。あくまで「症状を安定させ、猫ちゃんが穏やかで苦痛のない生活を送れるようにすること」を最大の目的として処方いたします。
■ 飼い主様へのお願い(治療上の重要な注意点)
ラルテグラビルによる治療は、「継続投与」が何よりも重要です。 自己判断でお薬を途中でやめてしまうと、抑え込まれていたウイルスが急激に増殖(リバウンド)し、状態が一気に悪化してしまうリスクがあります。お薬は必ず獣医師の指示通りに毎日飲ませてあげてください。 また、重篤な副作用は稀で比較的安全なお薬ですが、飲み始めに嘔吐などが見られる場合があります。気になる症状があれば、すぐにご相談ください。
FeLVと診断され、今後の治療方針や体調管理でお悩みの飼い主様は、ぜひ一度当院までご相談ください。猫ちゃんごとの状態に合わせた最善のサポートをご提案いたします
Q. ラルテグラビルとはどのようなお薬ですか?
ウイルスの増殖に不可欠な「インテグラーゼ」という酵素の働きをブロックし、体内での猫白血病ウイルス(FeLV)の増殖を初期段階で食い止める抗ウイルス薬です。
Q. 治療により猫白血病(FeLV)は完治しますか?
いいえ、ウイルスを体から完全に排除(完治)するものではありません。本治療の最大の目的は、ウイルスによる体への負担を減らし、食欲の回復や全身症状を安定させる「QOL(生活の質)の向上」です。
Q. 薬の飲ませ方や、通院の頻度を教えてください。
12時間ごと(1日2回)に経口投与(飲み薬)します。また、安全に治療を進めるため、毎週の定期検査(体重測定や血液検査など)を実施し、状態をしっかりモニタリングします。
Q. 症状が良くなったら、薬をやめてもいいですか?
自己判断での休薬は絶対におやめください。途中で薬をやめると、抑えられていたウイルス量が急激に増加(リバウンド)し、状態が一気に悪化するリスクがあります。獣医師の指示通りの継続投与が非常に重要です。
Q. 副作用はありますか?
重篤な副作用は稀で、比較的安全に使用できるお薬ですが、投与後に嘔吐などの症状が見られる場合があります。気になる症状や異常を感じた際は、すぐにご相談ください。
