江戸初期の万治元年に刊行された

最初の京名所記は③『京童(キョウワラベ)』

 

 

 

 

著者の中川喜雲は、

丹波国(現・亀岡市)の出身とされ

京都で医学を学ぶと共に、

北村季吟の門人となり、俳諧・狂歌も学んだ。

 

『京童』は、

実用性と娯楽性を兼ね備えた

京の観光ガイドブックの先駆けともいえる書で、

挿絵や自作の狂歌を交え

87ヵ所の寺院・神社・名所旧跡の由来や言い伝えを紹介し、

携えて洛中洛外の名所を見て廻れる内容となっている。

 

その後に刊行された案内書に多大な影響を与えた。

 

喜雲は案内記『鎌倉物語』

や笑話集『私可多咄(シカタバナシ)』なども書いている。