【49】金閣寺の境内から発見された青銅製の破片は、
塔の屋根の上を飾る九輪(クリン)の一部と見られ、
推定では直径2mを越える大きさである。
現存最高の東寺五重塔の九輪の直径が1.6mと云う事で、
55mを上回る規模の塔であったと推定されている。
この塔は足利義満が建造し、
完成直前に焼失した「北山大塔」の可能性がある。
応永6年に義満は相国寺に、
日本で最も高いとされる
木造塔約109mの七重塔を建立したが、
これが焼失した後、
場所を自身の山荘・北山殿(後の金閣寺)
に移して再建しようとしたのが「北山大塔」であると云う。