【45】岩船寺の三重塔(重文)では、
「天邪鬼」が垂木を支えている。
室町中期嘉吉2年の建立で、
境内の南の台地上にあり、
高さ18.265m・方三間・本瓦葺。
柱間は2・3層は吹き抜け、左右連子窓とし、
枓栱(トキョウ)は和様で三手先、
軒は二軒繁垂木で二層以上に高欄をめぐらせている。
内部は二層目で心柱をとどめ、
天井は中央一間を高くした二重折上小組格天井とし、
須弥壇の後ろの来迎壁には正面に十六羅漢図、
背面に五大明王像を描いている。
全体的に木割は繊細で外観の素朴さに比べて、
内部は見所が多く室町期の特徴を表している。